風俗嬢を辞めて昼職に移った女性の中には、昼職を辞めて再び風俗嬢になる女性が少なくありません。
これを「出戻り」と言います。
様々な理由から出戻りするわけですが、出戻りの際には以前働いていたお店に戻って働く方法と、または新しいお店を選んで働く方法の二通りが考えられます。
出戻りをする女性にとって、どちらの方法が良いのでしょうか。
本稿では、出戻りで働く女性に適しているのはどちらか、メリット・デメリットの観点からお話しします。
どうして出戻りする?
風俗嬢の多くは、お金に何らかの問題を抱えて、風俗嬢になることを選びます。
例えば、借金が返せなくなった、シングルマザーで養育費が必要、大学の学費を稼ぐためなど、細かい違いはあるにせよ、お金を理由に風俗嬢になる女性がかなり多いのです。
このため、風俗嬢として働き、普通の仕事の何倍も稼ぎ、お金の問題を解決したならば、風俗嬢を辞めて昼職で働き始める女性もたくさんいます。
しかし同時に、風俗嬢を辞めて昼職に移ったものの、昼職を辞めて再び風俗嬢になる女性も少なくありません。
このように、一度風俗嬢を辞めた女性が再び風俗嬢になることを「(風俗に)出戻る」と言います。
なぜ、自らの意思で風俗嬢を辞めたのに、再び出戻ってしまうのでしょうか。
この理由も色々ですが、やはり多いのはお金です。
初めて風俗嬢になる理由の多くがお金であるのと同じく、出戻る理由の多くもお金なのです。
やはり、風俗嬢はたくさん稼げる仕事であり、それが一番の魅力であるだけに、出戻る理由もほとんどはお金です。
このことは、昼職と風俗の違いを考えると良くわかります。
風俗嬢という仕事は、自由出勤であり、たくさんのお金を稼ぐことができ、これが昼職との大きな違いです。
まず、昼職では、非正規雇用でもシフトが固定されることがほとんどであり、正規雇用なら週5日勤務などに固定されます。
このため、風俗嬢時代に自由出勤に慣れており、労働時間を固定されてしまうことに我慢できない女性は、昼職を辞めて風俗に出戻ることになります。
不満やストレスから、遅刻や欠勤を繰り返したことで解雇され、風俗に出戻るケースも多いです。
また、お金はもっと大きな理由となります。
昼職では、出勤日数と出勤時間を固定され、風俗嬢時代よりもたくさん働かなければなりません。
風俗嬢として同じだけ出勤すれば、鬼出勤と言われるような働き方をすることになるのです。
それだけ働いたにもかかわらず、稼げるお金は風俗嬢時代よりも明らかに少なくなります。
風俗嬢として働いていた頃は、それなりに稼げるお店で、それなりに出勤していれば、月に100万円を稼ぐことは難しくありませんでした。
しかし、一般的な昼職では、たくさん働いているにもかかわらず、月に20万円を稼ぐことさえ容易ではありません。
このことにより、昼職では、会社から出勤を固定され、時に残業なども半ば強要され、社内の人間関係にも気を配らなければならないなど、大きなストレスを抱えることになります。
さらに、風俗嬢として働いているよりもずっと少ない稼ぎしか得られないのです。
このような理由から、昼職に対して「働きに見合った稼ぎが得られない」「馬鹿馬鹿しい」「こんなことなら、同じだけ風俗で働いた方がよっぽど稼げる」と考え、風俗に出戻ることになるのです。
出戻り風俗嬢のほとんどは、このような理由から出戻っています。
出戻りは前のお店?新しいお店?
しかし、出戻るにあたって、ひとつ大きな疑問があります。
それは、
新しいお店で働くか?
という疑問です。
このことに関して、一定した意見はありません。
現役風俗嬢の意見を聞いてみても、どちらが良いという一定した意見はないのです。
しかし、どちらかが良いとする意見が双方に見られるということは、どちらか一方が良いと考える風俗嬢がいるということであり、その人の状況や性格によって、どちらが適しているかが変わるとも言えます。
このため、以前働いていたお店に出戻った場合と、新しいお店で出戻る場合のメリットとデメリットを知り、自分の状況に合わせて、どちらが適しているかを考えることが大切です。
以前働いていたお店に出戻る場合
まず、以前働いていたお店に出戻る場合を考えてみましょう。
この場合のメリットとデメリットには、以下のようなものが考えられます。
メリット
指名を獲得しやすい
まず挙げられるメリットは、指名を獲得しやすいというメリットです。
同じお店に出戻った場合には、
- 以前指名してくれていたお客さん
- 以前在籍していた時に、指名したいと考えていたものの、辞めたために指名できなかったお客さん
などが、指名してくれる可能性が高いのです。
何度も指名してくれていたお客さんが、再び指名客になってくれれば、稼ぎも早い段階で安定します。
お店に慣れている
同じお店に出戻りすれば、お店の店長やスタッフは知っていますし、お店のルールなども分かっています。
同僚の風俗嬢の中には、顔見知りの女性も残っているかもしれません。
このため、慣れた環境で働けるというメリットがあります。
お店選びの手間やリスクがない
以前と同じお店を選ぶならば、新しいお店を選ぶ手間がかかりません。
また、以前のお店よりも環境の悪いお店を選んでしまうリスクもありません。
このため、少なくとも以前より環境が悪化する可能性が低く、安心して働けるというメリットがあります。
デメリット
しかし、上記のようなメリットは、辞めてから出戻るまでの期間が短い場合に限られます。
辞めてから半年以上も経っているような場合には、以前と同じ店に出戻ったとしても、以下のようなデメリットを被る可能性があります。
指名客が戻ってこない
長いブランクを経て出戻ると、以前の指名客はそのお店で別の風俗嬢を指名していたり、別のお店の風俗嬢を指名している可能性が高いです。
そのような場合には、再び指名客として戻ってきてくれることは少ないです。
もちろん、出戻ってきたことを知ると、なつかしさなどから指名してくれることもあるでしょう。
しかし、他に馴染みの風俗嬢がいるならば、そのお客さんが再び本指名と考えてくれないことが多いです。
また、ある程度指名してくれたとしても、複数の風俗嬢に指名が分散されることとなり、指名の回数は減ります。
人気が落ちるかもしれない
例えば、以前いたお店がスレンダーな美人系の女性を集めた風俗店だったとします。
在籍していた当時は、風俗嬢であることの自覚もあり、体型維持や美容にも心がけていたことでしょう。
しかし、昼職に移ってその自覚も薄れ、長いブランクを経てしまうと、以前在籍していた時と比べて体型が崩れていたり、髪型やメイクなどによって雰囲気が変わっていたりすることがあります。
このような場合には、以前働いていた時よりも確実に人気は落ちてしまいます。
お店になじめないかもしれない
ブランクが長い場合、店長やスタッフ、周りの風俗嬢、お客さんなども大きく入れ替わっていることがあります。
これにより、お店の雰囲気やルール、求められるものなども変わっているかもしれません。
このような場合には、以前働いていたお店でも、その環境になじむことができず、新しいお店で出戻りするのとほとんど変わらないことがあります。
長続きしないかもしれない
以前働いていたお店でランカークラスの人気嬢だった場合には、指名客が戻ってきてくれるかもしれない、また昔のように人気嬢として活躍できるかもしれないという期待から、以前のお店に出戻るケースが多いです。
しかし、ブランクが長ければ長いほど、かつての指名客が別の風俗嬢に移っていたり、容姿その他の変化から人気が落ちていたり、環境の変化からなじめなかったりすることがあり、思ったほど活躍できない可能性も高いです。
そのような場合には、かつての栄光があるだけに、プライドが傷ついてしまい、結局別のお店に移ることになるかもしれません。
もっと良いお店を選べない
以前働いていたお店がそれほど良くないお店でも、もっと良いお店で働いた経験がないために他の選択肢を考えられない場合や、もっと良いお店を選ぶ手間を嫌う場合には、以前のお店に出戻る場合があります。
風俗店の数は非常に多く、もっと少ないストレスで大きく稼げるお店もある可能性も十分にあるのですが、以前のお店に出戻ったことで、その機会を逃すことになります。
見方を変えるならば、以前のお店は一度辞めているのですから、出戻りはもっと良いお店を選ぶためのよい機会でもあります。
安易に以前のお店を選ぶことで、そのチャンスを逃してしまうのもデメリットの一つと言えるでしょう。
新しいお店で出戻る場合
次に、新しいお店で出戻る場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。
これは、以前働いていたお店に出戻る場合のメリット・デメリットとリンクする部分が多いので、簡単に解説していきます。
メリット
まず、新しいお店で働くメリットを見ていきましょう。
心機一転で始められる
再び風俗嬢になるにあたり、新しいお店で働くことによって、心機一転で働くことができます。
以前働いていたお店に出戻るならば、慣れた環境で働ける一方で、古巣に戻るような感覚になることもあり、良い意味での「慣れ」ではなく悪い意味での「馴れ」が生じ、あまり良い働き方ができないこともあります。
そこで、あえて新しいお店を選んで新人のような気持ちで働くことで、意外に早く人気が出て、稼ぎが安定することがあります。
もっと良いお店が見つかるかもしれない
前に働いていたお店よりも、もっとよい条件で働けるお店があるかもしれません。
新しいお店を選んで出戻れば、そのようなお店で働ける可能性があります。
新しいお店を選ぶことで、
- 前のお店よりもバック率が高かった
- 店長やスタッフが良い人だった
- 客層が良かった
などの可能性があります。
特に、異なるジャンルのお店を選ぶならば、もっとストレスのない環境で働けるかもしれません。
例えば、以前はデリヘルで働いており、本番を求めるお客さんにストレスを感じていた風俗嬢が、出戻りにあたって箱ヘルを選ぶことによって、このような無理な要求を受けることが減り、ストレスが軽減されたなどのケースが考えられます。
もっと人気が出るかもしれない
新しいお店で働くにあたって、以前働いていたお店と異なるジャンルのお店で働くことによって、もっと稼ぎやすくなるかもしれません。
以前のお店では、お店のコンセプトとそこそこマッチして、そこそこ稼いでいたかもしれません。
しかし、出戻るお店ではジャンルを変えることによって、お店のコンセプトと文句なしにマッチしたならば、そのお店での人気に火が付くことでしょう。
このように、自分にマッチするお店やジャンルをよく考えて新しいお店を選べば、もっと稼げるようになる可能性があります。
デメリット
ただし、以下のようなデメリットもあります。
一からのスタートとなる
新しいお店を選べば、そのお店で全く一からのスタートを切ることになります。
指名客の獲得も一から始めることになりますし、ジャンルが異なるお店ならば、お店の雰囲気や客層、そのジャンルで提供されるプレイなどに慣れる必要があります。
このため、安定してお客さんが付くようになるまでは稼ぎが安定しなかったり、慣れるまでにストレスを抱えたりする可能性があります。
もっと悪いお店かもしれない
新しい環境で働くためには、一からお店選びをする必要があります。
このため、お店選びの手間がかかるほか、自分に合っていないお店を選んでしまったり、集客力のない暇なお店を選んでしまったり、客層の悪いお店を選んでしまったりする可能性があります。
もしそうなれば、良くないお店で時間と労力を無駄に費やした挙句、また別のお店を探すことになるかもしれません。
どちらを選ぶ?
それぞれの場合見てきましたが、以上のメリットとデメリットから、出戻りの方針は以下のように結論づけることができます。
【以前働いていたお店に出戻った方が良いケース】
- ブランクが数か月程度と短く、そのお店の状況があまり変わっていないと思われる場合
- お店を辞めた後も、以前の指名客と何らかのつながりがあり(メールのやり取りをし、お金をもらって個人的にプレイしている場合など)、指名客が獲得できる場合
- 以前働いていたお店で人気があり、雰囲気や容姿などが変わっておらず、今でも人気が出ると考えられる場合
- その他、別のお店に移る必要を感じない場合
【新しいお店を選んで出戻った方が良いケース】
- ブランクが長く(目安は半年以上)、以前の指名客からの使命が見込めない場合や、好ましくない環境の変化が考えられる場合
- 新しい気持ちで働きたい場合
- 以前のお店で求められる容姿をキープできていない場合
- 以前のお店でそれほど人気がなく、同じお店に出戻るメリットを感じられない場合
- 以前のお店でそれほど稼げておらず、ジャンルを変えたほうが良いと思っている場合
- 以前のお店の環境が悪いと感じている場合
以上を参考に、出戻りの方針を考えていけば、出戻るお店を間違える危険性は少なくなるはずです。
まとめ
本稿で解説した通り、その女性の置かれている環境、例えば以前のお店の労働環境の良し悪し、以前のお店での人気度、風俗を離れていた期間での容姿の変化などによって、出戻るべきお店は変わってくると言えるでしょう。
ブランクの期間、自身の容姿やお店での変化、自身の気持ちなどを踏まえて考えていくと、以前のお店に出戻るべきか、新しいお店を選んで出戻るべきかがわかってくると思います。