一口に性風俗店と言っても、色々な種類のお店が存在します。
ファッションヘルス、デリヘル、ホテヘル、イメクラ、性感マッサージ、SMクラブ、ソープランド、ピンサロ・・・皆さんもこれらの名前は聞いたことがあるでしょう。
本稿では、風俗嬢として働きたいと考えている人が、自分の望む働き方に合うお店を見つけてもらうため、これらのお店についてお教えしようと思います。
ファッションヘルス
ファッションヘルスは、本番行為なしを前提としているお店であり、1980年代前半に生まれて流行した風俗店です。
アルバイト感覚で働く風俗嬢が多いという特徴があり、仕事内容はシャワー→キス→全身リップ→シックスナイン→素股→射精という流れで行われます。
清潔感があり、本番をしなくても良いことから、女性が風俗嬢として働くことのハードルを下げるのに貢献しました。
また、風俗嬢でありながらアイドル的な人気を誇るフードルも、ファッションヘルスから排出されたのが始まりです。
人気を誇ったファッションヘルスは、1999年の風営法改正によって無店舗型への移行が始まってからというもの、勢いが衰えていきました。
さらに、2006年の改正では店舗型の風俗店がさらなる取り締まりにさらされたことで、無店舗型への移行が加速していきました。
その結果、現在ではファッションヘルスの店舗数は少しずつ減っています。
デリヘル
デリヘルは、ファッションヘルスの後に人気を博している業態です。
デリヘルとはデリバリーヘルスの略であり、1999年の風営法改正で無店舗型の風俗店が合法化されてからというもの、店舗数は増えて現在の性風俗で中心的存在となっています。
届出が受理されれば誰でもデリヘルの営業が可能であり、店舗数はどんどん増えています。
店舗型との一番の違いは、営業時間です。
店舗型は営業時間の規制を受けているのに対し、無店舗型のデリヘルは24時間勤務が可能です。
営業時間内に、デリヘル嬢は客の要望に応じて自宅やホテルにデリバリーされ、本番行為なしを前提としてサービスを行います。
ヘルスと名がついている通り、サービス内容はファッションヘルスと大差なく、シャワー→キス→全身リップ→シックスナイン→素股→射精が基本です。
デリヘルのもうひとつの特徴は、サービスが細分化していることです。
上記の通り、デリヘルは店舗数が急増しており、競争が激しいことから、特定の客のニーズに応えるべくサービスの細分化が進んだのです。
タイプならば巨乳、痴女、ロリ、豊満、サド、マゾなど、プレイならばアナル、コスプレ、スカトロ、手コキなど、年齢ならば人妻、熟女、超熟女などといった専門化したデリヘルが多数存在しており、AV女優専門、芸能人専門などのデリヘルもあります。
このほか、特殊なニーズに応えるべく、デブ、ブス、地雷(外見的にかなり問題のある女性)など、一般的には敬遠される特徴をそなえた女性を専門的に扱うデリヘルもあります。
そのため、自分の年齢やタイプにハマる働き方がしたいと考えているならば、自分に合いそうなデリヘルを探してみるのが良いでしょう。
客はプレイ料金のほかにデリヘル嬢の交通費や、ラブホでプレイする場合にはホテル代も負担しなければならないため、ファッションヘルスよりも割高になります。
ホテヘル
ホテヘルとは、ホテルヘルスの略です。
デリヘルと似ているものの、自宅へのデリバリーは行わずにホテルへのデリバリーを専門としており、受付所があることが大きな違いです。
客は受付所で風俗嬢の写真を見て指名し、代金の支払いを行なってから、指定されたホテルにチェックインし、そこへ指名したホテヘル嬢がデリバリーされます。
2006年の風営法改正によって、受付所を設けているホテヘルは店舗型とみなされるようになったため、新規の開設は難しくなっています。
また、店舗型とみなされるために営業時間の規制もあり、0時以降の営業は禁止されています。
イメクラ
イメクラとは、イメージクラブの略です。
女子高生、女教師、メイド、OLといったように、風俗嬢は客が望むイメージに合わせてコスチュームを着用し、客のイメージに沿ったプレイを提供します。
例えば、保健室の先生を演じて女子高生を診察したい、生徒を演じて女教師とHなことをしたい、主人役になってメイドを調教したい、などという客の妄想を具現化するのです。
店舗型に対する規制が厳しくなかった時代には、教室、保健室、電車などを模したプレイルームが設けられており、そこでイメージプレイを楽しむシステムになっていました。
しかし、店舗型の摘発が激しくなったことで、そのようなプレイルームを設けていた店舗は激減し、現在は無店舗型がメインとなっています。
つまり、客が希望するプレイをプレイルームなしで行うことを前提として、イメクラ嬢は客の望むコスチュームを持参してホテルに出張するのです。
イメクラの特徴は、オプションが多彩であることです。
これは、客の妄想をできるだけ忠実に具現化するためであり、さまざまなおもちゃを使ってのプレイ、おもらし、おしっこプレイと言った性癖に合わせたオプションが提供されています。
また、客は女子高生をイメージしたプレイを好む場合が多いため、それに対応するべくイメクラ嬢は若い傾向があります(18~20代前半が中心)。
イメクラでは、客の妄想を具現化するために、細かな要求にこたえるための演技力やコミュニケーション能力が求められます。
そのため、演技が好きな女性や、私生活でもコスプレを趣味とする女性が働いていることが多いものです。
妄想を具現化するためには様々なオプションを付ける必要があり、プレイ時間も長くなることが多いため、料金は一般的なデリヘルよりも高くなります。
このほか、イメクラはマニアックな常連客によって成り立っているため、常連客から好まれないイメクラ嬢や、クレームが付けられるイメクラ嬢はすぐにクビになります。
若く、コスチュームが似合う可愛いルックスを持っており、コミュニケーション能力や演技力が求められるため、ハードルは高く、イメクラで働ける女性は多くはありません。
それだけに、ハマれば稼ぎも大きいでしょう。
性感マッサージ
性感マッサージは、男性が受け身になって前立腺を刺激してもらい、ドライオーガズム(射精を伴わない快感)を売りにしたものです。
性感マッサージということのほか、回春マッサージ、回春エステ、メンズエステ、アロマ性感、M性感などと呼ばれることもあります。
回春あるいはアロマ性感という場合にはソフト系であることが多く、M性感はハード系・痴女系であることが多くなります。
ソフト系では、男性は念入りにアロママッサージを受け、心身ともにリラックスした状態で前立腺を刺激されることで、射精以上の快感を得ることができます。
流れとしては、全身マッサージ→アナルマッサージ→前立腺マッサージ→陰部マッサージ→射精という流れです。
ハード系では拘束された状態で言葉責めなどされながら念入りに前立腺を刺激され、場合によってはエネマグラというマッサージ器やペニスバンドという女性が装着する疑似陰茎を利用することで、アナルを開発することもあります。
流れとしては言葉責めを伴いながら乳首やアナルへの刺激→前立腺マッサージ→前立腺を刺激しながら手コキで射精という流れです。
癒し要素を伴うことやマッサージを行うことから、テクニックとコミュニケーション能力が要求されます。
SMクラブ
SMクラブの目的は射精だけではなく、それ以上に男性が普段表に出せないSM嗜好を満足させるためのものです。
SM嗜好による変態的なプレイは、現実社会では実現が困難であるため、それを満足させるための上級者向け性風俗であると言えます。
地方では需要が少ないため、大都市圏に存在しています。
SMクラブでは、客がサディストを演じるSプレイ、客がマゾヒストを演じるMプレイ、どちらも楽しめるS&Mコースの三種類があり、風俗嬢と客の信頼関係に応じて内容の深さが変わります。
プレイの前には、客が書いたカルテをもとにミーティングを行い、なにをしてほしいのか、あるいはなにをしたいのかを把握したうえで行います。
Sプレイでは目隠し、バイブ、ロウソク、縛り、羞恥プレイ、口枷、手枷など30種類くらいの中から、客はしたいプレイを選んでSM嬢を責めていくことになります。
Mプレイになると、客がSM嬢から受けられる行為は70種類ほどあり、風俗嬢と客の間で合意されるならばほぼ何でもありという形で行われます。
SMクラブで働くにあたって、Sプレイで客から責められるといえば怖く思えるかもしれませんが、実際には客のほとんどは紳士的であり、SM嬢が感じるように責める人が多く、鞭でビシビシ叩きまくるような客は皆無なので安心して働くことができます。
しかしながら、SMクラブは店舗型風俗への摘発が強化されたことで、衰退の一途をたどっています。
店舗型による特殊な雰囲気や充実した器具を利用してのプレイが困難になり、無店舗型によって制約が多い中でプレイしなければならなくなりました。
店舗型が営業可能だった時代には、若手のSM嬢は先輩のプレイを見学して技術を習得することが可能だったのですが、無店舗型ではそれができません。
その結果、SM嬢たちの技術習得が難しくなっており、衰退しているのです。
これから風俗嬢で働きたいと思っている女性にとって、SMクラブは働くことは難しいと言えるでしょう。
ソープランド
ソープランドは、グレーゾーンで営業される性風俗の代表格です。
歴史は古く、江戸時代の遊郭にさかのぼります。遊郭は売春防止法によって解体されましたが、その直後にトルコ風呂が誕生し、これが今のソープランドとなっています。
そのため、現在ソープランド街として成立しているものの多くが、古くは遊郭地帯でした。
ソープランドでは、即フェラ、マットでのローションプレイ、たわし洗い(女性器で客のカラダを洗う行為)、アナル舐め、スケベ椅子、潜望鏡(湯船の中でのフェラ)、ベッドでの本番行為などを提供しています。
本番行為は売春防止法に抵触するものですが、ソープランドは管理売春ではないという建前であり、店舗の受付では入浴料だけを支払い、サービス料はソープ嬢に直接渡すというシステムによって、摘発を免れています。
このほか、お店とソープ嬢の間には雇用関係はない(店は女性に部屋を貸しているだけ)という建前もあり、コンドームその他の備品はソープ嬢が自費で揃えます。
実質的にはお店と女性の間に雇用関係はありますし、売春防止法に抵触しているため、摘発しようと思えばいつでも摘発することはできます。
しかし、各ソープ街ごとに未成年は絶対に雇用しない、税金はきちんと納めるといったことを徹底して摘発のリスクを最小限に抑えています。
つまり、現在ソープ街になっているようなエリアでむやみに摘発をすればそのエリアはゴーストタウンになるだけで、税金は減り、失業者が生まれ、裏風俗に流れる女性も増え・・・というように誰も得をしないため、摘発を免れているのです。
ソープランドは性風俗の中でも最も料金が高く、稼ぎも良いのが特徴です。
ピンサロ
ピンサロとは、ピンクサロンの略です。
格安風俗の代表格であり、グレーゾーンで営業されています。
なぜグレーゾーンかと言えば、ピンサロはファッションヘルスが該当する店舗型性風俗特殊営業第二号、もしくはキャバクラなどが該当する風俗営業第一号で届出がなされているのですが、書類上では「ファッションヘルスなのに個室やシャワーがない」あるいは「キャバクラなのに性的サービスを行なっている」という矛盾が生じるからです。
このように届出と実態で矛盾が生じるためグレーゾーンであり、警察はその気になればいつでも摘発可能です。
しかしながら、ピンサロもソープランドと同じく必要悪と認識されており、新規出店は難しいものの既存店は摘発を免れています。
ピンサロには個室もシャワーもないと書きましたが、ピンサロの店内は薄暗く、ソファーが並んでおり、音楽が流れているという感じです。
客はソファーに座ってピンサロ嬢と少し話すと、ズボンとパンツを下してサービスを受けます。消毒液付きのおしぼりで男性器を拭き、服を脱いだピンサロ嬢とキスをし、フェラチオからの口内発射というサービスです。
フェラチオの際に生なのか、コンドームをつけるのかはお店ごとに異なります。
その他にも、お店ごとにサービスの内容はまちまちで、クンニやシックスナインや手マンが可能なお店もあります。
といっても、本番行為はNGです。
ピンサロ独自のサービスは、サービスをするピンサロ嬢が複数である「花びら回転」というものです。
お店によって「花びら二回転」や「花びら三回転」などと定めており、この回転数はサービスをするピンサロ嬢の数であり、花びら三回転ならば三人のピンサロ嬢が次々とフェラチオをするという内容になります。
また、ピンサロは性風俗では唯一時給制となっています。
つまり、客がつかなければ稼げないその他の性風俗とは異なり、出勤すれば時給分を稼ぐことができるのです。
そのため、指名客の獲得などを考えずに風俗嬢として稼ぎたいと考えているならば、ピンサロで働くことを検討してもいいかもしれません。