店舗型の箱ヘルと、無店舗型・派遣型のデリヘルには、働き方に大きな違いがあります。
このため、それぞれの良いところと悪いところが真逆と言っていいほどに異なり、女性によって適不適がはっきりと分かれます。
本稿では、箱ヘルとデリヘルの両方で働いた風俗嬢たちの意見から、双方の良いところ・悪いところを挙げていきます。
自分にはどちらが合っているかを考えながら読み、お店選びに役立ててください。
デリヘルと箱ヘルの違いとは
風俗のジャンルを大きく分けると、ソープランド、ヘルス、SMクラブ、エステ、ピンサロ、その他のソフト系風俗(オナクラや手コキ専門店、JKリフレなど)などに分けることができます。
それぞれのジャンルをもっと細かく分けることもできますが、ヘルスの分類を大別すれば、店舗型であるか派遣型であるかによって、箱ヘル(ファッションヘルス、店舗型ヘルス)とデリヘル(デリバリーヘルス)に分けることができます。
同じヘルスでも、店舗でサービスをするか、派遣されてサービスするかという違いによって、風俗嬢の働き方にも大きな影響を与えます。
そのため、デリヘルと箱ヘルのどちらで働くかを迷う女性も少なくありません。
しかし、箱ヘルとデリヘルの違いは明らかであり、人によって適不適がはっきりと分かれます。
そのため、それぞれの良いところと悪いところを知ることによって、どちらが自分に適しているかを判断することができます。
本稿では、デリヘルと箱ヘルの両方で働いたことがある風俗嬢から、それぞれの良いところ・悪いところについて意見を集めてみました。
デリヘルの良いところ・悪いところ
デリヘルは、お客さんの待つホテルや自宅に派遣されてサービスを行います。
そのため、お店のスタッフが近くにいない、移動がある、移動を踏まえた時間と料金設定になっているなどの特徴があり、良いところ・悪いところもこれらの特徴に起因します。
デリヘルの良いところ
現役風俗嬢が語る、デリヘルの良いところは以下の通りです。

デリはショートがないから慌ただしくない。
デリヘルと箱ヘルの大きな違いは、箱ヘルは40分などの短時間でのサービスもあるのに対し、デリヘルの多くは60分以上のサービスが基本となっていることです。
また、サービスのたびに移動時間もあります。
このため、箱ヘルに比べて短時間で多くのお客さんに接客することがなく、比較的ゆっくりと働けるというメリットがあります。

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集団待機がないデリだから待機中楽だし、ロングに時間変更してくれる人が多いから稼げる。
箱ヘルでショートを選択するお客さんは、サクッと抜きたいと考えるお客さんが多く、延長で追加料金を取れることはそれほど多くありません。
これに対してデリヘルでは、ロングへの変更や延長を獲得できることが多いようです。
もちろん、これによって客単価と稼ぎが増えます。

デリはロングとれるなら、箱以上に稼げるよ!

デリはロング取ってくれると楽。単価高い。
上記の通り、デリヘルはロングへの変更や延長が入ることが多いのですが、最初からロングコースを選ぶお客さんも多いです。
ロングの場合の料金設定は高くなっており、稼ぎも多くなります。
また、ロングで指名された時、その時間中ずっとサービスをするというよりも、休憩をはさんだり、会話や雰囲気を楽しみながら遊びたがるお客さんもおり、ゆっくりとサービスできることも多いです。

デリヘルは箱ヘルよりは単価高いから、人数少なくて同額稼げる。
ショートが多い箱ヘルと、ロングが多いデリヘルですが、時間当たりの稼ぎを比較した時、デリヘルの方が単価が高い場合も多いです。
箱ヘルでは、お客さんに来店してもらうのに対し、デリヘルではお客さんのもとへ派遣します。
お店としては派遣する手間がかかりますし、お客さんは少々高くても派遣してもらいたいと考えるため、デリヘルのほうが単価が高くても成り立つのです。
そのため、少ない人数で多く稼ぎたい人にはデリヘルが向いています。

待機が自由だと気分転換できる。
デリヘルの中には、自宅待機のお店や、自由待機(すぐに移動できるならばどこで待機していてもいい)のお店もあります。
このようなお店では、待機中に好きなことをして過ごすことができるため、精神的なストレスが軽減されます。

深夜も出勤できる。
箱ヘルは、風営法という法律によって、営業時間が24時までと決められています。
一方、デリヘルはそのような縛りを受けないため、24時間営業も可能です。
このため、デリヘルのほとんどは深夜まで営業しており、深夜でも働けるというメリットがあります。
何らかの事情により、深夜しか働くことができない女性にとっては大きなメリットです。
デリヘルの悪いところ
次に、デリヘルの悪いところについて意見を集めてみました。

すぐ助けて貰えないところが怖い。
デリヘルは、ラブホテルやお客さんの自宅などに派遣されてサービスを行うため、近くにはスタッフがおらず、トラブルに巻き込まれてもスタッフに助けを求められないというデメリットがあります。
デリヘルの悪いところについて意見を集めてみても、この意見が圧倒的に多いことが分かりました。
中には、実際にトラブルに巻き込まれたという風俗嬢も多く、

デリで押さえつけられて入れられそうになったことが数回。昔いた店の子なんか、部屋入ったら男の人が二人いて無理やりヤられたらしい。
などの意見が見られました。

盗撮はかなり多い。

お金払うの渋る客がいる。

本強が多い。

シャワー中に私物漁る客がいる。
デリヘルは、お客さんの自宅やホテルなど、風俗嬢がよく知らない空間でサービスすることがほとんどです。
このため、特に自宅に派遣された時に多いのですが、お客さんがこっそりとカメラを設置し、盗撮することがあります。
また、お店のスタッフが近くにいないために、「お店対お客さん」ではなく「風俗嬢対お客さん」となり、お客さんが風俗嬢に無茶な要求をすることもあります。
よくあるのは、ヘルスでは本番行為が禁止されているにもかかわらず、本番を要求・強要するということです。
また、サービスを受ける以上、お金を払うのは当然のことなのですが、お金を払うのを渋るお客さんがいるという声も見られました。
これも、無料や割引でのサービスを要求するのですから、無茶な要求だと言えます。
このほか、シャワー中に私物を漁るお客さんもおり、初心者の風俗嬢の中には、油断したためにお金や私物を盗まれたなどというケースもあります。
これらも全て、派遣型ゆえの悪いところだと言えるでしょう。

移動がイヤ。

デリは移動のロスがある。

移動は面倒、暑いとホントにウンザリする。
デリヘルは派遣型ゆえに、移動が嫌いだとする声も多数みられました。
単純に移動が面倒くさい、移動中の暑い・寒いなどが嫌だという意見のほか、移動時間がもったいないとする意見も多いです。
良いところでも見た通り、デリヘルは単価が高いというメリットがあります。
しかし、移動時間によるロスがあるため、お客さん一人当たりに費やす時間を考えると、移動時間によっては単価が低くなってしまうこともあります。
近場への派遣が多いデリヘルならばそれほど問題ありませんが、遠くへの派遣も受け付けているデリヘルには注意が必要です。
遠くへ派遣するお店でも、しっかりと交通費をとって給料に反映してくれるお店ならば良いのですが、中には交通費無料のエリアが広いお店や、交通費が安いお店もあります。

店の都合で車飛ばされ酔ってグロッキー。
お客さんのもとへ送迎されるとき、お客さんを長時間待たせるわけにはいきません。
しかし、ドライバー不足で送迎が十分にできない、他の風俗嬢の送迎とかぶったなど、お店の都合で派遣に問題が生じることもあります。
このような時、ドライバーはできるだけ急いで派遣しようとするのですが、そのために運転が荒くなり、酔ってしまうこともあるようです。

ゆっくりできる場所確保するのは、自腹だから、お金かかる。
自由待機のお店では、待機時間中に買い物をしたり、喫茶店やネットカフェなどで時間を潰したりすることができ、気分転換になります。
しかし、自由待機のときに発生する費用は、風俗嬢の自腹となるため、待機時間で意外とお金がかかるというデメリットがあります。

汚い自宅、汚いホテルに狭いビジホ。
お客さんの自宅に派遣された時、自宅が不潔であったり、散らかっていたりすることがあり、ストレスになることがあります。
例えば、家中ゴミだらけだった、ホコリがすごかった、布団にカビが生えていた、お風呂のぬめりがすごかったなどのケースです。
自宅よりはマシですが、お客さんが節約のために安いラブホテルを選んでいるような場合には、汚くて狭いホテルでのサービスとなることもあります。
箱ヘルでは、清潔でプレイに適した空間でサービスをすることと比べると、これもデリヘルならではのデメリットと言えるでしょう。

デリは服大事だから困る。

服代毎月最低5万はかかる。

この仕事してなかったら服なんてどうでもいいのに客受けいい服を着るのが苦痛。
デリヘルは、お客さんのもとに派遣されるため、私服で移動する必要があります。
お客さんの中には、派遣されてきた風俗嬢の服装を気にする人も多く、素人系ならば女の子っぽい服装で来てほしい、お姉さん系ならば色気のある服装で来てほしい、人妻系ならば生活感のある服装が良いなどと考えます。
このため、お客さんからウケの良い服装でなければならず、そのために洋服代がかかってしまうという意見も少なくありません。

デリは店舗間の競争が激しいから稼ぐにはそれなりの努力が必要。
現在、店舗型風俗店の許可をとることは非常に難しく、新規に出店するお店のほとんどが派遣型風俗店です。
特に、デリヘルの店舗数は急増しており、デリヘル一店舗あたりで見込めるお客さんの数が少なくなってきています。
このことによって、デリヘルを開業したものの、短期間のうちに潰れてしまうお店も多いです。
そのようなお店に入店すれば、お客さんの数が少ないためにあまり稼げないということもあります。
したがって、デリヘルで稼ぐためには、人気のあるお店で働くことが大切です。
また、デリヘルの店舗数が多いということは、デリヘル嬢の数が多いということでもありますから、人気嬢として稼いでいくためには、接客の質を上げてお客さんの満足度を高めていく努力が必要となります。

デリの客は本気になる独身男が多い。

デリは色恋で指名取りやすいけど、後々辛い。
箱ヘルでは、性的サービスを提供するお店にお客さん自ら足を運び、そのためのプレイルームでサービスを受けるため、風俗嬢に本気で恋をしたり、ストーカーになったりするお客さんはそれほど多くありません。
しかし、デリヘルでは、お客さんの自宅に派遣されることも多いです。
お客さんの中には、自宅というプライベートな空間に女性を招き入れることで、それが風俗嬢であっても恋人のように錯覚し、恋心を抱いてしまうことがあります。
このため、デリヘルは箱ヘルに比べて、本気になるお客さんが多く、ひどいケースではストーカーになるお客さんもいます。
風俗嬢から色恋営業(恋人同士のような雰囲気を作ってお客さんを満足させ、指名につなげる営業方法)を受けた場合などには、特にこのリスクが高まります。
箱ヘルの良いところ・悪いところ
箱ヘルは、店舗内のプレイルームで接客します。
このため、移動する必要がない、スタッフが管理するお店の中でサービスするなどの特徴があり、デリヘルとは大きく異なることが分かります。
このことによって生じる良いところ・悪いところを見ていきましょう。
箱ヘルの良いところ
箱ヘルの良いところには、以下のような意見があります。

何かあった時は近くに誰かいるから安心。

箱の時だと客が変な動きしたらすぐコールかノックしてくれたし、安全面考えたら正直箱。

ハードプレイは基本NGなとこ。
箱ヘルは、店舗内で接客を行います。
スタッフの目がありますから、お客さんが風俗嬢に無茶な要求をすることもありません。
危険を察知すればスタッフが見に来ることができますし、風俗嬢からコールがあればすぐに駆け付けることもできます。
このため、プレイルーム内で盗撮が起こることはほとんどありえず、本番を強要するお客さんもほとんどいません。
もちろん、ヘルスで基本的に行われるサービス以上の、ハードな内容を求められることもありません。
もしそんなことをすれば、お客さんはお店と揉めることになります。
もちろん、警察沙汰になるかもしれませんし、仕事や家庭を持っているお客さんは、人生を大きく狂わせる可能性もあります。
したがって、箱ヘルではお客さんが問題行動を起こすことが少ないというメリットがあるのです。

客層は地域によるけど、デリよりは、がっついた客や店外誘う客が多い。本強客もいるんだけど店員が近くにいる安心感がある。
上記のことと関連しますが、箱ヘルはスタッフが近くにいるため、風俗嬢が嫌がることをする「がっつき客(がつがつした客)」がいません。
また、がっつき客といえば、ガツガツとしたプレイを求める他にも、風俗嬢との深い関係を求めてガツガツし、店外デート(お店の外で会い、プライベートなデートをすること)を求めるお客さんを指すことも多いです。
しかし、箱ヘルはデリヘルと違い、サクッと抜くことを目的にしているお客さんが多く、風俗嬢に色恋を求めないため、店外デートを求めてがっつくお客さんも少ないです。
店外デートを持ち掛けられ、大きなストレスを感じる風俗嬢が多いことを考えると、これも箱ヘルの良いところと言えるでしょう。

短い時間や早番でも効率良く稼げる。

箱は単価安いから回転命で忙しくてお茶はないのがいい。

ショートでくたくたになるのははじめだけでデリより移動ない分稼げる。
箱ヘルでは、短時間で接客するショートコースもあり、移動時間がありません。
そのため、短時間の出勤でも、限られた時間の中で接客をこなすことができ、サクッと稼ぐことも可能です。
このため、ダブルワークの女性など、働く時間が限られている女性に適しています。
デリヘルの場合、料金設定によっては、移動時間を考えると割に合わないお店もありますから、そのようなお店で働くよりも箱ヘルの方が稼げることもあります。

箱は出勤時の服装気にしなくていいのが良かった。

箱は、洋服が楽かな。デリの時は、靴や服が大変だった。今はデニムで出勤。
デリヘルの悪いところでも書いたように、デリヘルでは服装を求められます。
しかし箱ヘルでは、お店の指定する服装で働き、サービスを行います。このため、お客さんウケするように服装に配慮する必要がありません。
したがって、洋服にお金をかけなくて済むのはもちろんのこと、気楽に働けるというメリットがあります。

箱に来るお客さんはイチャや色恋しなくても気遣い+サービスが良ければリピートされる。
繰り返しになりますが、箱ヘルに来るお客さんは、単純に性的サービスを求めているケースが多いです。
そのため、色恋を求められることもありません。
デリヘルならば、お客さんが恋人気分を求めていることから、指名を増やすためにはそのような演出がある程度は必要です。
しかし、箱ヘルではそのように求めるお客さんは少なく、基本的に風俗嬢とお客さんという関係で接するため、色恋営業の必要もありません。
求められるのは気遣いとサービスのクオリティであり、色恋なしでもそれらによって人気嬢になることができます。

店のファンも多いから指名取りやすい。
デリヘルと違い、箱ヘルではお店に足を運んでサービスを受けます。
このため、場所的に便利であるとか、お店の雰囲気が好きなどといった理由から、お店のファンになることがあります。
また、何度も通ううちに男性スタッフともなじみになり、お店のファンになるというケースも見られます。
したがって、箱ヘルはデリヘルよりも固定客の比率が高く、それによって安定した集客が見込めることも多いです。

箱は遊び感覚で来る若造や既婚者が多くて、割り切って遊んでくれる客に気に入られたほうがこっちも楽しめるし気楽でいいかな。
デリヘルを利用するためには、ラブホテルを利用したり、自宅に呼ぶ必要があるわけですが、既婚者は自宅に呼ぶことができません。
実家で暮らしている若い人なども同様です。
かといって、わざわざラブホテルに行ってデリヘルを利用するというのも面倒です。
このようなお客さんは、デリヘルを利用するのではなく、自ら足を運んでサクッと遊べる箱ヘルを好むことが多いです。
箱ヘルの悪いところ
箱ヘルの悪いところも見ていきましょう。

箱はつきっぱであわただしいし、何回もシャワーだから、肌もあれた。

数こなすとシャワーで乾燥肌荒れがひどくなるから私は6時間勤務が限度だった。
風俗嬢は、接客のたびにシャワーを浴びて、次のお客さんに備える必要があります。
箱ヘルではショートコースで遊ぶお客さんが多く、出勤あたりの接客数が多いため、シャワーを浴びる回数も多くなります。
これによって、肌荒れに悩まされる風俗嬢が多いです。

単価が安い、ロング客が少ない、シフトが厳しい店が多い(基本的には、早番遅番の区切りで8時間程度拘束される)。デリは3〜4人で同じ位稼げる。
箱ヘルはショートが多く、ロングは少なく、客単価が低い傾向があります。
そのため、人数をこなして稼ぐことができる風俗嬢ならばいいのですが、これを辛いと感じる風俗嬢も多いです。
少ない接客数で同じ稼ぎを得ようと思えば、デリヘルの方が適しています。

デリは移動中ご飯食べれるから体は楽。
箱ヘルで人気嬢になると、出勤中ずっと接客をすることも珍しくありません。
お客さんとお客さんが入れ替わる合間の時間も、ほとんどはシャワーを浴びるなどの準備時間に充てられます。
このため、まともに休憩できる時間がほとんどなく、食事の時間もとれないことが多いです。
風俗は、過酷な肉体労働としての側面を持っています。
クオリティの高いサービスのためには、体を色々に使って満足させる必要があり、肉体を酷使するのです。
当然、消費カロリーも高く、適度に食事をとった方が良いのですが、箱ヘルではそれができないこともあります。

箱は貧乏客があつまるから貧乏人ほど元をとろうとガッツク。
箱ヘルはショートで遊ぶことができ、ショートの料金は安く設定されています。
そのため、懐がさびしいお客さんでも遊ぶことができます、
懐が寂しいお客さんの中には、ショートコースの短い時間の中でできるだけ満足するためにも、風俗嬢に色々なことを求めることも多いです。
本強やハードプレイを要求するというのではありませんが、短い時間の中で色々求めるという意味でのがっつき客が多くなる傾向があり、それを不満とする風俗嬢もたくさんいます。
まとめ
本稿を解説した通り、デリヘルと箱ヘルでは働き方に大きな違いがあり、そのために良いところ・悪いところも大きく異なります。
デリヘルの良いところは箱ヘルの悪いところであり、デリヘルの悪いところは箱ヘルの良いところであるというように、それぞれの長所と短所がリンクしている部分もかなり多いです。
このため、デリヘルに向いている風俗嬢と、箱ヘルに向いている風俗嬢はハッキリ分かれてくると思います。
本稿の内容から、果たして自分がどちらに合っているかを考えて選べば、望む働き方ができることと思います。