当サイトでは、いろいろな記事を通して風俗嬢が増えていることをお伝えしてきました。
それを読んだ皆さんは、風俗嬢が増えた背景は理解したものの、「いくらそんな背景があるといっても、風俗嬢になるもの?」と思っている人もいることでしょう。
そこで本稿では、実際に風俗嬢になった女性が、どんな理由で風俗嬢になったのかを紹介していくことにします。
エロが不景気に負けた
風俗業界は、ここ数年で大きく変化しました。
その原因にはいろいろなものがありますが、リーマンショックと東日本大震災は特に大きな理由です。
昔から、「エロは不景気に強い」といわれてきました。
これは、「景気がよかろうと、悪かろうと、男性の性欲はそういうことに左右されないものだ」ということです。
たしかに、景気がどうなったとて、男性の性欲がゼロになることはないわけですし、このようなことが言われてきたのです。
しかし、2008年のリーマンショックによって、この定説は覆されました。
それまではにぎわっていた風俗街は急に閑散とするようになりました。
株価が大暴落したことに象徴されるように、一気に不景気になり、ニュースや新聞では不景気不景気と過剰に騒ぎ立て、人々は娯楽にお金を使うことを控えるようになったのです。
風俗店の売り上げも急激に下がっていき、「エロも不景気にはどうしようもない」ということが証明されたのです。
それまで、非正規社員や派遣労働者は、企業が利益を調整するための役割を担っていたのですが、次々と雇用契約を切られていきました。
2008年末には、政府が失業者支援対策を全国で講じなければならないほどの状況になり、東京の支援活動が「年越し派遣村」などと呼ばれたことを覚えている人もいるでしょう。
収益が激減したことで、企業は接待などにかかる経費を大幅にカットするようになりました。
それまでは、接待としてキャバクラなどでお酒を飲み、酔った勢いで風俗店を訪れる男性が多かったのですが、そのような人が激減しました。
接待でもないのに街に繰り出して遊ぶ男性がいなくなってしまったのです。
これと同時に、経済的に追いつめられた女性たちが、急激に風俗に流れ込むようになりました。
不景気な時代には企業の収益が落ち、人件費カットを迫られるため、それまでより給料が減ったり、雇用契約を切られてしまったりした女性が、生活に困って風俗嬢に志願するようになったのです。
男性は風俗を利用しなくなり、女性は風俗嬢になったことで、需要と供給のバランスは完全に崩れてしまいました。
今や、女性の裸の価値は低くなっており、風俗嬢の数は飽和状態です。
一般社会的にも、風俗業界的にも、このような不景気な状態なのですが、それでも風俗嬢になる女性は後を絶ちません。
不景気が長引いているからこそ、以前ほど稼げなくなったとはいえ、風俗嬢になることを選ぶ女性が多いのです。彼女たちは、具体的にどのような理由で風俗嬢になっているのでしょうか。
娘を大学に通わせるため
風俗嬢のSさんは、インタビュー当時47歳でした。
大阪の飛田新地の熟女エリアの「ちょんの間」で働いています。
「ちょんの間」とは、本番行為を含む風俗店のことであり、「ちょっとの間にセックスをする」というのが語源です。
飛田新地といえば、日本最大の裏風俗街です。
若い女性が働くエリアと熟女が働くエリアがきれいに分かれているのが特徴で、若い女性のエリアは絶大な人気を誇っており、全国各地から風俗嬢が出稼ぎに来ています。
そのため、女性のレベルは非常に高く、AV女優や高級風俗で採用されるようなハイクオリティな女性でなければ働くことができません。
実際、企画単体女優として何本もの作品に出演した桜井あゆというAV女優も、飛田新地出身であるといわれています。
一方で熟女エリアは大人気というほどではなく、普通の風俗街と同程度のにぎわいであり、それなりのレベルの女性でも働くことができます。
風俗嬢のSさんも、そこで働いているわけです。
Sさんはシングルマザーです。男の子と女の子を引き取って離婚し、今では長男は独立しています。
長女は私立女子大生です。離婚後、Sさんは契約社員として働きながら家計を支えていました。
しかし2008年、不景気の波にあおられて契約を切られ、生活費がどうしても足りなくなりました。
生活費を稼ぐために女性の高収入アルバイトをインターネットで検索した結果、AVプロダクションに相談することにしました。
AVに出演することで、生活費を稼ごうとしたのです。何本かAVに出演したのですが、今はAV女優も数が増えて飽和状態ですから、その後まもなく出演依頼がなくなり、また稼ぐ道がなくなりました。
同時期に長女が大学進学を決め、入学金として90万円、年間の学費が80万円も必要になりました。
消費者金融や奨学金にも頼ってみましたが、支払うことができなかったため、どうしても高収入の仕事を続ける必要がありました。
そのころになると、AVでの活動を通して、裸で稼ぐことを覚えていました。
そこで、Sさんは飛田新地で働くことにします。
きっかけは、Sさんは大阪在住であったことから、AV関係者に飛田新地を勧められたからです。
それまで風俗はもとより水商売もやったことがなかったため不安でしたが、採用となりました。
飛田新地の熟女エリアでは、若者エリアほど稼ぐことはできません。
しかし、それでも半日で3人くらいのお客さんをとり、一日で1万5000~2万円くらいを稼ぐことができます。
これで月に25万円ほど稼ぎ、昼間のアルバイトと掛け持ちして月に40万円程度を稼ぐことによって、何とか生活を成り立たせ、長女も大学に通わせることができるようになりました。
Sさんは、それ以前は全く風俗嬢とは無縁の生き方をしてきました。
親は極めて厳格であるため、まじめに過ごしてきました。
初体験の相手も、別れた夫だったほどです。
離婚するまでは夫以外の男性を知りませんでした。
そんなSさんも、雇用契約を切られて生活が破たんした時、躊躇なく裸を売ることを決めたのです。
AV女優として働き、飛田新地で働いたのですが、彼女に悲壮感はありません。
むしろ、裸になることで生活日を稼ぎ、長女を学校に通わせることができてありがたいと語ります。
また、47歳という年齢でありながら、男性から求められることに女性としての喜びを感じることができるため、楽しく働いているそうです。
Sさんのように、シングルマザーが風俗嬢になるケースは非常に多くなっています。
不景気で生活に困る単身女性が風俗嬢になる時代ですから、子育てもしなければならないシングルマザーが風俗嬢になるのは、ある意味当然のことと言えます。
彼女たちに共通しているのは、それまで社会のレールに乗ってまじめに生きてきた女性が風俗嬢になり、前向きに稼いでいるということです。
まじめな性格だからこそ、シングルマザーでも子供に不自由をさせないために、裸を売ることに躊躇がないのだとも考えられます。
シングルマザーで風俗嬢といえば、なにかワケアリなイメージを抱く人も多いのですが、ところがどっこい「普通の女性」がとても多いのです。
住宅ローン返済のため
風俗嬢のWさんは、鶯谷で働く風俗嬢です。
現在50歳であり、60分1万円の熟女デリヘルで働いています。
鶯谷駅近くの雑居ビルを待機所とし、そこからラブホテルへと出向いてサービスをするという働き方をしています。
鶯谷駅北口周辺の雑居ビルは多くがデリヘル嬢の待機所となっており、その周辺を歩く女性の多くは風俗嬢であるといわれています。
Wさんは、風俗嬢になってからもう20年になります。
彼女が言うには、2000年代初めまではかなり稼ぐことができたのですが、今では1日1本の指名があればいいほうで、日給は1万円にも満たないといいます。
彼女の勤務時間が短いわけではありません。
彼女は朝10時から18時まで出勤しているのです。
平均して週に3日働くのですが、勤務時間のほとんどを待機所で過ごしています。
彼女は既婚者です。
息子はもう独立しており、年上の夫と二人暮らしをしています。
昼間はスーパーで働いており、スーパーで月に6万円、風俗で月に15万円ほど稼いでおり、年収は250万円くらいです。
彼女が風俗嬢を始めたのは30歳の時であり、きっかけは住宅ローンの返済のためでした。
結婚を機に4000万円で一軒家を買い、35年ローンを組んだのですが、間もなくバブルが崩壊して夫が経営していたレストランが倒産してしまったのです。
住宅ローンが支払えなくなったため、Wさんは風俗嬢になりました。
働き始めてから最初の5年間は、毎月50万円くらい稼ぐことができたため、月々13万円の住宅ローンも難なく返済することができていました。
しかし、その後デリヘルが急増したことでお客さんが減ってしまい、間もなく月収は20万円以下になりました。
風俗嬢が増えていった結果、ごく普通のルックスの彼女にお客さんがつかなくなっていったのです。
彼女の勤務時間を見ればピンとくるかもしれませんが、彼女は夫には風俗嬢をしていることを隠しています。
普通の仕事とスーパーのダブルワークだと言っているのです。
住宅ローンがあと数年で終わりますが、それまでは風俗嬢を続けるそうです。
まとめ
ここで紹介した風俗嬢は、どちらも熟女風俗嬢です。
なぜ若い風俗嬢を取り上げていないのかといえば、「熟女、それも人妻でも風俗嬢になる時代だ」ということを伝えたかったからです。
現在50歳前後の彼女たちが育った時代は、まだ社会道徳が今ほどすたれておらず、カラダを売りにすることに否定的な意見も多かった時代です。
そんな時代に育った彼女たちは、現代の若者に比べて、カラダを売ることに抵抗が大きいはずです。
しかし、それでも躊躇なく風俗嬢という仕事を選んでいるわけです。
現代の若い女性が風俗嬢を選ぶのは、もっと抵抗がないはずです。
このことから、今後ますます風俗嬢の数は増えていくのではないかと思います。
今や、どのような女性でも風俗嬢になる可能性があります。
皆さんが風俗嬢になることを検討しているからと言って、それはなんら特殊なことではないのです。
風俗嬢の数が増えたとはいえ、稼ぐ効率の良さでいえば、風俗はまだまだ他の仕事をはるかにしのいでいます。
皆さんも、風俗嬢という仕事を、ご自身の目標達成のために活かしてもらえればと思います。