風俗嬢という仕事は、一昔前に比べると随分と受け入れられやすくはなっているものの、まだまだオープンにして働けるほどではありません。
特に家族や彼氏、友人といった身近な人に知られると、人間関係が悪化する可能性が高いため、普通の仕事をしているように見せかけて誤魔化すのが普通です。
風俗嬢ではないように見せかけるためにも重要なのがアリバイ対策です。
本稿では、風俗嬢に役立つアリバイ対策にはどのようなものがあり、どのように活用していけば良いのかを解説していきます。
お店がやってくれるアリバイ対策
アリバイ対策には色々ありますが、それを大きく二つに分けるとすれば、お店側がやってくれるアリバイ対策と、風俗嬢側が自分でやるアリバイ対策の二種類があります。
お店がやってくれるアリバイ対策は、在籍している風俗嬢が身バレしないように、家族や知り合いなどに隠すための対策です。
例えば、以下のようなものがあります。
写真を加工する
在籍する風俗嬢を紹介するために、お店のホームページには「在籍嬢一覧」などのページが設けられています。
そのため、それを見ることで身バレするのではないかと不安になる女性もいることでしょう。
しかしほとんどの風俗店では、この写真に加工を加えています。
風俗嬢が指名を取るために、敢えて顔出しをOKにした場合などは、無加工でそのまま顔を載せることもあるのですが、ほとんどの風俗嬢は顔出しNGとしています。
そこでお店は、このような写真を掲載するにあたって、目と鼻を隠して口だけを出したり、あるいは目だけを出したり、顔の輪郭や体のラインを変えたりします。
お客さんにとっては、想像していた女性と全然違う風俗嬢が来たり、写真と全く異なる体型の風俗嬢が来たりすることにもつながるため、詐欺的だと言われることもあります。
またお店としても、加工することによって風俗嬢をより魅力的に見せて、それが指名につながることも多いので、売上アップのために写真を加工しているという側面も確かにあります。
しかしそれと同時に、写真を加工することによって、知り合いが見ても本人であると気づけかないようになるのですから、アリバイ対策の一種としての取り組みでもあるのです。
NGエリアを設ける
デリヘルは、お客さんの自宅や、お客さんが入っているラブホテルなどに派遣されてサービスをする業種です。
そこで役立つアリバイ対策が、お店に対して「このエリアの派遣は身バレするかもしれないのでNGです」とNGエリアを出しておくことです。
その風俗嬢の自宅の近くや、生活エリアに派遣されてしまうと、派遣先が知り合いの男性だったということにもなりかねません。
そうなってしまえば、まさか他人の空似で済ませることはできませんし、バレてしまうことになります。
それによって周りにばらされたり、弱みを握られて嫌がらせをされたりという危険性があります。
そこで、そのような危険があるエリアはあらかじめNGに指定しておくことで、危険性を避けることができるのです。
このようなアリバイ対策をしていれば、今やデリヘル店が非常に多い時代ですから、全く無関係のエリアへの派遣で、偶然知り合いに会ってしまったなどと言うことはほとんどありません。
あったとすれば、交通事故に巻き込まれてしまうのと同じように、非常に運が悪かったというだけのことです。
カメラでお客さんを確認
しかし、店舗型の風俗店で働いているならば、NGエリアを指定するということはありません。
風俗嬢は知り合いにお店に来てほしくないと思うでしょうが、知り合いがお店に来てしまえばどうしようもありません。
後述の通り、自分の生活圏からある程度距離のある風俗店で働けばその危険は少なくなりますが、特定のエリアにしか風俗街がないような場合、生活圏から距離を取ったところで、知り合いもその風俗街を利用するのですから意味がありません。
これに備えて、風俗店では店内のフロントにカメラを設置し、来店したお客さんを風俗嬢が確認できるようにしている場合があります。
風俗嬢は、あらかじめそのお客さんの顔を見て、知り合いだった場合にはNGを出し、知り合いでなければOKを出すということができるのです。
しかし、これはやっているお店とやっていないお店があるので注意が必要です。
その他
その他の風俗店が比較的良くやっているアリバイ対策としては、
- 給与明細を一般企業の名前で出してくれる(金額も架空のもので、一般企業の女性従業員の平均的な金額にしてくれる)
- 一般企業の従業員として名刺を作ってくれる(普通の会社員の名刺と変わらない名刺)
- 一般企業としての電話回線を設けている(家族などが疑って、給与明細や名刺に記載されている電話番号に電話を掛けたらそちらの回線につながり、一般企業を装って対応してくれる)
ただし、多くの場合は写真の加工によってバレることを防ぐことができますし、さらにデリヘルで働くならばNGエリアを設定しておくことによって、バレる可能性はほぼなくなります。
風俗嬢自身の不注意でバレることが多い
お店のアリバイ対策を活用すれば、風俗嬢であることが周りにバレることはほとんどありません。
しかし実際には、バレてしまう風俗嬢が後を絶ちません。
その原因は、風俗嬢の不注意ばかりです。
バレてしまうケースを知ると、バレないために風俗嬢がやるべきアリバイ対策が分かります。
携帯電話を見られる
お店とやり取りをする際には、電話かメールかラインを使います。
これによって、出勤確認を行うのです。
これを見られることによってバレてしまうことが多いです。
もし、電話番号の登録をお店にしておけば、電話の履歴を見られることでバレてしまいます。
メールやラインなどは、その文面を見られてしまえば一発でアウトです。
ですから、最低限の対策として、電話番号は架空の友人の名前などで登録しておき、メールやラインはこまめに消去が基本です。
また、画面にはロックをかけておいてください。
また、メールやラインの消去を心がけているだけでも、安心はできません。
なぜならば、メールやラインを受信すると、通知機能によって、送ってきた相手と最初の数行がロック画面に表示されてしまうからです。
お店からの出勤確認などがロック画面に表示されてしまうと、バレてしまう可能性が高まります。
そこで、お店とのやり取りのためにYahoo!メールなどの無料のアドレスを作ってスマホと紐づけし、そのアカウントへのメールは通知設定を切っておくのがおすすめです。
そうすることによって、普通のメールやラインはロック画面に表示され、お店からのメールは表示されなくなります。
ただしこの場合、通知されないだけに、自分できちんと受信箱を確認する習慣をつけなければ、お店との連絡がスムーズにいかなくなるので注意が必要です。
それを踏まえて、お店には何時から何時の間に連絡してほしいなどと伝えておくことも大切です。
お金の使い方が派手になる
風俗嬢という仕事は、普通の仕事では考えられないほど稼げる仕事です。
もちろん、自分のルックスやキャラクターを活かせるお店で働いているか、接客を高めるための努力をしているかなどにもよりますが、普通の仕事よりもはるかに稼げるのは間違いないことです。
普通に働いても1日で2~3万円、人気嬢になると1日で10万円くらい稼げる場合もあります。
そうなると、「また稼げばいいや」という考えから、お金の使い方が派手になる風俗嬢も多いです。
普通に働いているという建前なのに、その仕事では到底できないお金の使い方をしているならば、普通ではない仕事をしているか、借金をしているかのどちらかであり、家族や彼氏は心配するでしょうし、友達は興味を持って調べるかもしれません。
ですから、お金の使い方には注意が必要です。
例えば、高級ブランドのバッグや靴などをよく買っている、しばしば旅行に出かけている、お金のかかりそうな外食が多いなどです。
特に旅行などは、普通の会社で働いている女性ならば、時間的な制約もあってたまにしかいけないものですから、その点でも怪しさが出てしまいます。
また、高級ブランドモノを買ったり、おしゃれな外食をしたり、旅行を楽しんだりということは、セレブ的なことであり、若い女性にとってはそのように充実した姿を見てもらいたいという願望が出てくる可能性が高いです。
「インスタ映え」が流行語になったことからも、このことは良くわかると思います。
そこで、高級ブランドモノを買ったり、旅行に行ったり、おしゃれな外食をしたりした際に、それらを写真に撮ってインスタグラムに投稿したいと考えるのです。
しかし、それをやってしまうと、「どこにそんなお金があるの?」とツッコまれる可能性が高く、身バレにつながる危険性も高まります。
したがって、お金を派手に使ったとしても、それを見せびらかすことはできませんし、家族などにもできるだけ隠しておく必要があります。
そう考えると、果たして何のために高級ブランドを買ったり、おしゃれな外食をしたりするのか、よく意味が分からなくなるでしょう。
そもそも、高級ブランドやおしゃれな外食などというものは、それそのものに魅力を感じて人知れず楽しむというよりは、それを身に着けたり、そこで食事をしたりすることをステータスとするものであり、対外的なものなのです。
それでも、風俗嬢が身バレしないためには、風俗嬢になって稼げるようになってからも、生活をできるだけ変えないことが大切です。
つまり、高級ブランドモノを買ったり、高級な外食を楽しんだり、お金のかかる旅行を楽しんだりすることはできないのです。
そのようなことにお金を使いたいならば、自分ひとりの中だけで楽しむか、身バレ覚悟で自由にお金を使うか、風俗嬢であることをカミングアウトして自由にお金を使うかしかありません。
無味乾燥にも感じられるかもしれませんが、身バレしないためには大切な考え方です。
アリバイの仕事で嘘がバレる
アリバイ対策をしたつもりが、そのアリバイのためにバレてしまうことがあります。
普通の仕事をしているとアリバイを作ったとして、その仕事をしているフリが全くできていなければ、そこで嘘がバレてしまいます。
これには、いくつかのパターンがあります。
誰でも確認に来ることができる仕事
アパレルで働いていると伝えれば、どこで働いているか聞かれることがあるでしょう。
そのお店に洋服を見に行きたいと考える人がいるからです。
しかし、知っているお店の名前を伝えたとしても、相手がお店に来てしまえばそこで働いていないことがバレてしまいます。
このため、仕事を伝えるならば、「普通に事務職をやっているよ」などと伝えるのが良いでしょう。
そうすれば、仕事の現場を見に来ることはないでしょうし、会社のことを細々と聞かれることもありません。
出勤時間がおかしい
風俗店での出勤時間に合わせてアリバイの仕事を変えていくことになりますが、ここでアリバイに不自然さがあるとばれてしまいます。
例えば、朝から夕方の間に出勤しているならば、普通に事務職をやっているなどとすればつじつまが合います。
その時間帯に連絡が取れなかったとしても、怪しまれることはないでしょう。
0時まで働いている風俗嬢は、0時までやっている仕事をしていることにするのが良いでしょう。
居酒屋などが良いのですが、それでは誰でも来ることができる仕事ですから、コールセンターで働いているなどと言っておくのが無難です。
デリヘルなどで夜から朝まで働いているならば、深夜の倉庫内軽作業をしているとかのアリバイが必要になると思います。
もし、事務職をしていると言っていたのに、夜に連絡が取れないことが多いなどとなると、家族や彼氏などから疑われることになってしまいます。
ですから、風俗店の出勤時間とアリバイにしている仕事内容で時間が合うようにしなければなりません。
仕事のことを話せない
アリバイとして設定している仕事について色々聞かれてしまった時、本当はその仕事をしていないのですから、スムーズに会話することができません。
それをきっかけに疑われてしまうこともあります。
そこで、アリバイに設定する仕事は、以前経験したことがある仕事に設定しておくのが良いでしょう。
しかし、それが誰でも確認できる仕事であったり、出勤時間がおかしくなってしまう仕事であったりするならば、仕事の話をできるだけ避けるようにしましょう。
例えば、「仕事じゃないときまで仕事のことを考えたくない」などと言って牽制し、できるだけ話さないようにするのです。
性的なことでバレてしまう
特に彼氏との関係で言えるのですが、エッチの時に風俗嬢っぽさが出てしまうことでバレてしまうことがあります。
風俗嬢になる前となった後では、男性がどのようなことを喜ぶのか、どう攻めるのが喜ばれるのかなどということが分かるものです。
だからこそ、彼氏を喜ばせようと思ってテクニックを披露し、そこからバレてしまうことがあるのです。
そのため、彼氏とのエッチのときには、風俗嬢であることを忘れて、多少ぎこちなく行なうくらいがちょうど良いでしょう。
このほか、仕事後に彼氏と会ってエッチをする時には、必ず事前にシャワーを浴びるようにしてください。
お客さんから首筋などを舐められても、髪が濡れないように仕事中は洗い流さない風俗嬢も多いですが、そこからバレてしまう可能性があります。
また、風俗店のボディソープのニオイが自宅のモノと違うことからもバレる可能性があります。
アリバイ会社ってどんなもの?
風俗店のアリバイ対策がしっかりしており、風俗嬢自身もしっかりとアリバイ対策をしていれば、バレてしまう危険性はほとんどないでしょう。
しかし、家族や彼氏が疑い深い性格であれば、バレてしまう可能性も高まるでしょうし、より一層のアリバイ対策が欲しいと考える人もいると思います。
そこで活躍してくれるのがアリバイ会社です。
アリバイ会社は、以下のような方法でアリバイ対策をしてくれます。
名刺を作る
まずアリバイ会社では、一般企業名で名刺を作ってくれます。
会社名、部署名、役職、名前、会社の電話番号・FAX番号、会社の住所、会社のメールアドレスなどが記載されており、見た目は普通の名刺と全く区別がつきません。
これを、普通の仕事をしている証拠として見せることもできます。
メールアドレス
会社の名刺に記載されているメールアドレスは、架空のものではなく実際のものです。
そこにメールが送られれば、きちんとメールが届くようになっています。
もちろん、風俗嬢自身が確認して返信することも可能です。
電話番号
名刺に記載されている電話番号に電話をかけると、アリバイ会社が名刺に記載している会社名で電話に出ます。
したがって、家族や彼氏が電話をかけて来たとしても、アリバイ会社が在籍を証明してくれて、本人はいるかと聞かれたときにも「現在、席を外しています」などと言ってくれるので安心です。
給与明細
アリバイ会社では、対策用の会社名義で給与明細を発行してくれます。
ただし、この給与明細はあくまでも架空のものであり、賃貸契約やカードローン契約の際の給与証明としては使えません。
もし使うと、当然賃貸やカードローンの審査に落ちますし、最悪の場合には私文書偽造で罪に問われることもありますので、あくまでもアリバイ対策のためだけに利用してください。
名刺作成と給与明細発行は、風俗店がやってくれるアリバイ対策としても紹介しましたが、これは風俗店がアリバイ会社と契約してやってもらっているケースが多いです。
その他
このほか、アリバイ会社は色々な書類を偽造してくれます。
源泉徴収書、在籍証明書、就労証明書、内定証明書、雇用証明書、雇用契約書、社員証など、何でも作ってくれるのです。
まとめ
多くの風俗嬢は、お店と自分のアリバイ対策をしっかりとやることで、バレる可能性はかなり低くなることでしょう。
お店の多くはそのような対策をやってくれますし、身バレの心配はそれほどありません。
それだけでは不安ならば、アリバイ会社を使うケースもありますが、風俗嬢にインタビューしたデータを見ても、アリバイ会社を使っているのはごく一部だけです。
それでも、バレていない風俗嬢が多いということは、アリバイ会社は必ずしも必要ではなく、お店の対策と風俗嬢自身の対策が重要になるということが分かります。
特に重要なのは風俗嬢自身のアリバイ対策ですから、皆さんも是非しっかりと対策をして、身バレしないようにして欲しいと思います。