風俗に関する情報を集めようと、ホスラブなどの掲示板を見てみると、なにやら一般には理解不能な言葉が並んでいます。
基盤・円盤、即尺・即即、S着・NS・NNなどがその最たるものですが、意味が分からないために話の内容も全然頭に入ってこないということが良くあります。
そこで本稿では、これらのややこしい風俗用語を解説していきます。
基盤・円盤とは?
まず、基盤と円盤という言葉から見ていきましょう。
この言葉は、風俗嬢の会話でしばしばみられるのですが、本来の日本語にあたる
基盤・・・その上にすべてを積み上げてゆく土台。
物事の土台。
「生活の―」
円盤・・・
1.丸くて薄く平たい形をしたもの。
「空飛ぶ―」
2.円盤投げ用の、ふちと真中に金属を用いた木製の盤。
とは随分意味が異なるようです。
では、これらの風俗における意味、そして注意点などを確認していきましょう。
基盤とは?
まず基盤とは、
「本番ナシの風俗店で本番行為をすること」
という意味です。
風俗店のジャンルは色々ですが、本番行為を認められているのはソープランドだけであり、その他の風俗店では本番行為を認められていません。
皆さんも良く知っているデリヘルにしても、本番行為以外の性的サービスを提供するお店となっています。
しかし、デリヘルやファッションヘルスで働いている女性の中にも、本番を受け入れている風俗嬢がいます。
彼女たちは、基本的に本番できない風俗店で本番行為をしているということで、これを「基盤」というわけです。
なぜ、本番禁止のお店であえて本番をしているのかというと、その理由はズバリ、
「本指名が欲しいから」
という理由につきます。
お客さんの満足度を高め、本指名を受けることができたならば、実力主義の風俗業界で生き残っていくことができます。
お客さんの満足度を高める方法は色々ですが、その多くはすごく丁寧に接客したり、フェラなどのテクニックを高めたりと、手間がかかるものです。
しかし、本番を受け入れることで満足度を高め、本指名を受けることができるならば、これはかなり手っ取り早く、効果のある方法だと言えます。
だからこそ、基盤をする風俗嬢がいるのです。
なぜ「本番」と言わずに「基盤」と言われ、隠語として使われているのかというと、それが本来は禁止されている行為だからです。
ソープランドを除く風俗店は、売春防止法によって、本番行為をすることを禁じられています。
それでも本番をするからこそ、後ろめたさもあり、基盤などといった言葉が使われているのです。
ネットでは、風俗嬢だけではなく、お客さんも基盤という隠語を用いています。
本番をしている風俗嬢のことを、「基蟻・木蟻(基盤アリ[蟻]の風俗嬢)」などの言葉で表現し、やり取りが交わされていることもあります。
情報掲示板でこのようにやり取りがされれば、噂を聞きつけたお客さんがお店にやってきて、本指名をしてくれることもあります。
そうなれば、風俗嬢の願った通りの結果になっていると言えます。
しかし、風俗店もネットの情報はチェックしているものです。
厳格なお店になると、基盤をしている風俗嬢をクビにすることもあるため、注意が必要です。
円盤とは?
次に円盤ですが、これは、
「本番ナシの風俗店で、別料金をもらって本番行為をすること」
という意味です。
基盤は基本サービスに本番を含んでいるのですが、円盤は追加料金を受け取って本番をするという違いがあります。
お金をもらってセックスをすることを「援助交際」「援助」「円」などと言いますが、円盤の円にも同じ意味があります。
これは、風俗嬢が裏オプションとして持ち掛ける場合もあれば、お客さんから「〇万円チップあげるから本番しない?」などと持ち掛けることもあります。
どちらの場合も、円盤に違いありません。
風俗で働く女性の多くは、お金を理由に働いています。
お金欲しくて働いているのですから、それがソープランド以外の風俗店であったとしても、円盤によって追加料金をもらいたいと考えるのは不思議ではありません。
しかし、これも基盤と同じく、やはり後ろめたさがあるからこそ円盤という隠語を使われているのであり、厳しいお店ならば、バレた場合にはクビという処置を取ることも珍しくありません。
また、基盤は同じ本番行為でも、基本サービスに本番を含み、お客さんには追加料金が発生しないため、お客さんから喜ばれます。
しかし、円盤は追加料金が必要となるため、お客さんによっては嫌うことも多いです。
これは、お金が発生することを嫌っているというよりも、風俗嬢の方からお金のことを持ち出すことによって、せっかく疑似恋愛を楽しもうとしていたお客さんの気持ちが冷めてしまうからです。
「結局、商売だよね・・・」と冷めてしまうのです。
このように、後味の悪さを感じさせてしまうことから、そのお客さんがリピーターになる可能性は低いといえます。
風俗嬢に淡い恋心を抱きながら、指名して疑似恋愛を楽しんでいるお客さんは、意外に多いものです。
そのようなお客さんが、もしネットなどで、お気に入りの風俗嬢が円盤をしていることを知ったらどうなるでしょうか。
「やっぱり、風俗嬢だったんだ」という、ある意味当たり前の事実を再認識し、幻滅し、指名してくれなくなることもあります。
以上のような理由から、短期的な稼ぎだけを求めるならば円盤は効果的ですが、長く稼いでいくためには障害になる働き方だと言ってよいでしょう。
円盤はいくら稼げる?
円盤について知ると、「円盤はいくらくらい稼げるのか?」という疑問が起こってくるものです。
円盤の一般的な相場は1万円と言われています。
60分15000円でバック率50%のお店ならば、風俗嬢が受け取るバックは7500円ですから、円盤するだけで1本分以上の稼ぎを手にすることができるのです。
長期的に稼いでいくならば、円盤はしない方が良い行為です。
それでも、手っ取り早く、効率的に稼ぐことができますから、円盤をついついやってしまう風俗嬢が多いのも納得がいきます。
基盤も円盤も違法行為
改めて注意しておきたいのは、基盤も円盤も、ソープランド以外の風俗店で本番行為をすることは違法行為だということです。
売春防止法に完全に違反する行為であり、警察がその気になればいつでも摘発できることです。
もちろん、風俗嬢が逮捕されるようなことはありませんが、お店のオーナーや店長などが、売春をあっせんして売春防止法に違反したということで逮捕されることになります。
だからこそ、経営陣は変な噂が回り、自分たちが逮捕されることを防ぐためにも、基盤や円盤を禁止していることが多いです。
中には、基盤や円盤が違法だとは知りつつも、風俗嬢たちの裁量に任せて自由にさせているお店もあります。
しかし、多少でも良識があり、厳しめのお店になると、基盤や円盤をする風俗嬢は即刻クビということが珍しくありません。
お店をクビになっても、別のお店に移れるからいいやと考える人もいると思います。
しかし、基盤をする理由は本指名のお客さんを増やすことが目的であったと考えると、クビになれば指名のお客さんも失ってしまうのですから、本末転倒だと言えます。
また、一部の悪質な風俗店になると、在籍する風俗嬢たちに本番行為を推奨するお店もあります。
お金を必要として悩んでいる風俗嬢に、「稼ぎたいなら、本番をするといいと思うよ」などと持ち掛けて本番を推奨するのです。
このようなお店はまぎれもなく違法店です。
もし、入店したお店がこのようなお店であったならば、すぐに別のお店に変えることを検討してください。
基盤・円盤は拒否しよう
風俗嬢の方が基盤・円盤をする気がなかったとしても、お客さんから本番を持ち掛けてくることがよくあります。
それをうまく回避することも、風俗嬢としてのスキルといえるでしょう。
まず言えることは、多くのお客さんはそれほどしつこく本番を要求してこないということです。
最初に要求してくるときには、「OKならラッキー♪」くらいの気持ちで要求していますから、断ってもしつこく本番を要求したり、強制的に本番行為に持ち込んだりするお客さんは少数派です。
したがって、本番を求めて来たお客さんには、お店のルールだからといってまずは断りましょう。
それでもあきらめないお客さんも、ほんの一部には存在します。
その場合にも、相手が穏やかであれば普通に断るだけで構いません。
しかし、相手があまりにも必死になり、何とか本番に持ち込もうとしたり、断ることに対して怒り出したりした場合には、すぐにスタッフの手を借りましょう。
店舗型ならばすぐにお店のスタッフを呼び、派遣型ならばとりあえず部屋の外に出てお店に電話するのです。
そうすれば、お店のスタッフがすぐに何らかの対処をしてくれますから、あとはお店に任せておけば大丈夫です。
お客さんに怖がって、嫌々ながら本番を受け入れてしまう風俗嬢もいますが、きちんと断れば問題ありませんし、いざという時はお店に助けを求めることもできます。
冷静になって、きちんと対処することが大切です。
即尺・即即とは?
次によく聞く言葉に、即尺・即即というものがあります。
そもそもこんな日本語はなく、完全にスラングであることが分かりますが、一体どんな意味なのでしょうか。
即尺とは?
まず即尺ですが、即は「すぐ」、尺は「尺八(フェラチオ)」であり、つまりすぐにフェラチオすることです。
具体的には、お客さんへのサービスが始まったら、シャワーを浴びる前にすぐにフェラチオをするのです。
お客さんにとって、即尺の何がいいのかといえば、普通はシャワーを浴びなければフェラチオをしないものであるにもかかわらず、お気に入りの女の子がそれをしてくれることに興奮しています。
普通なら嫌がることをしてもらえることから、献身的に攻められていると感じることができ、そこに興奮しているのです。
風俗嬢側からすると、シャワーで男性器をきれいに洗う前にフェラチオするのですから、不衛生に感じられることでしょう。
実際、不衛生であることを理由に、即尺をNGにしている風俗嬢も多いです。
また、即尺は実際に不衛生であり、お客さんが性病に罹っている場合には、きれいに洗わずにフェラチオしたことにより、性病を移されてしまうこともあります。
このようなプレイは、本来はソープで良く行われており、特に高級ソープでは標準的なサービスでした。
しかし、最近ではデリヘルなどでも無料オプションとして提供する場合が増えてきたように思います。
そのため、即尺をしたくない風俗嬢は、無料オプションとして提供されることがない(風俗嬢がそれぞれやるかどうかを決められる)お店を選ぶことが大切です。
即即とは?
即即とは、シャワーを浴びる前に本番をすることです。
もちろん、いきなり挿入するということではなく、その前提としてフェラチオなどをしますから、本番までの流れをシャワーの前にやってしまうプレイだと考えると良いでしょう。
本番を指す用語なので、基本的にはソープランドでしか使われません。
デリヘルなどでも即即をするとしているお店がありますが、デリヘルでは本番がありませんから、デリヘルで即即という場合には、「即尺をし、そのままシャワーを浴びずに続きのプレイをする」ことを即即だと考えると良いでしょう。
これも即尺と同様に、どうしても即即をしたくない風俗嬢は、即即がオプションになっているお店を選ぶことが必要です。
もっとも、ほとんどのお店では、嫌ならばNGを出せるようになっていますから、あまり心配することはないでしょう。
即尺で指名率をアップする
もし、即尺ができるならば、それを利用して指名率のアップを図ってみましょう。
即尺は、プレイが始まってからすぐにフェラチオをしますが、このときはゴムをつけない生フェラをします。
そのため、お客さんが口の中で射精してしまうことも十分に考えられます。
このとき、お客さんのだしたものをごっくんすれば、喜ぶお客さんが非常に多いと思われます。
即尺をして、口内射精までしても、ごっくんまではしてもらえると思っていないお客さんがほとんどでしょうから、この意外性を喜ぶお客さんはたくさんいます。
したがって、ごっくんも抵抗なくできるという風俗嬢は、即尺+ごっくんでお客さんの満足度を高めることで、指名率アップに役立てることができるかもしれません。
もちろん、指名率アップの方法は即尺やごっくんだけではありませんから、無理にする必要はありません。
色々な方法からアプローチすることが大切です。
性病に気をつけよう
即尺や即即をする時には、性病に気を付けるようにしてください。
シャワーを浴びる前にプレイに入るため、ただでさえ不衛生な状態でのプレイになります。
不衛生な状態でのプレイは、性病リスクを高めることになります。
事前にシャワーを浴びるならば、きれいに洗うことで性病リスクを下げたり、グリンス(強い殺菌効果のあるボディソープ)で洗ってお客さんの反応を確かめ、性病の疑いがある場合には、サービスを断るなどの方法が可能です。
しかし、シャワーを浴びないのであれば、細菌を洗い流すこともできませんし、グリンスなどで消毒することもできません。
もしお客さんが、軽度の性病を持っている場合などには、見た目だけでは気づかずに即尺・即即に入っていくことでしょう。
性病は粘膜に感染しますから、口内の粘膜に感染する可能性が出てきます。
特に、口の中は歯磨きで傷つけたり、食事中に頬の内側を噛んで傷つけたりしていることが多く、感染しやすい場所なのです。
したがって、即尺や即即をする女性は、万が一の場合に備えて月に一回は性病検査を受けに行くとか、海外から個人輸入した抗生物質を常備し、怪しいと思ったらすぐに飲むなどしておくことによって、備えておくことが大切です。
S着・NN・NSとは?
S着・NN・NSといった言葉も、風俗掲示板などでよく見かけるものです。
これは、主にソープで使われるものです。
S着とは?
まず知る必要があるのは、S着という言葉についてです。
Sとは「スキン」のことであり、これはコンドームのことを表しています。
風俗店の中でもソープランドだけが本番をしますが、ソープランドでの本番行為において、コンドームを着けて本番することを「S着」と言います。
大衆店以下のソープでは、ほとんどS着という特徴があります。
大衆ソープや格安ソープは、ソープランドにしては料金が安いのですが、お客さんも基本的にS着だとわかっています。
手ごろな価格で遊べるのですかS着でも納得しており、風俗嬢も性病や妊娠のリスクがありません。
このことから、S着のソープで働きたいという考えから、敢えて大衆店や格安店を選ぶ女性もいます。
S着のお店を探したいならば、求人サイトの情報には「S着」とは書かれていませんから、「衛生器具着用」と書かれているお店を探してください。
そのような記載がないお店は心配なので、お店に電話して確認するのが良いでしょう。
もし電話をするのが苦手ならば、男性向けの風俗情報掲示板を探して、お店に評判を調べてみましょう。
中にはソープ嬢の自由にさせているお店もあります。
そのようなお店は高級店や中級店に多いものです。
もしそのようなお店で働くならば、本当にS着でも働けるのかどうかを、お店にきちんと確認しておくことが大切です。
NSとは?
ではNSとは何かというに、察しの良い人にはもうわかっているかもしれません。
NSとは「ノースキン」、つまりコンドームを着けずに生で本番をすることです。
ソープランドのうち、高級店ではNSを行なっているお店が多いです。
高級店のソープ嬢は容姿が非常にいいだけではなく、マットプレイなどのテクニックを要するプレイが充実していたり、NSができたりすることからも、料金が高く設定されています。
高級店で働きたいと考えており、なおかつS着が良いと考えているならば、必ずお店に問い合わせるなどして、S着でも働けるかどうかを聞いておく必要があります。
しかし、高級店はお店の数が少なく、また稼ぎが良いために応募も多いですから、競争率がかなり高いです。
S着可能なお店となるともっと人気が出て、採用されない可能性が高まります。
そこで、NSを受け入れて高級店に挑戦するか、S着もできる中級店以下で働くかといった選択をしていくことも必要になってくると思います。
また、中級店などのS着とNSを選べるお店で、NSをすればお客さんが取れるかというと、そうでもありません。
複数の男性と生でやっているため、お客さんのなかには性病を恐れて、S着を好む場合もあるからです。
基本的には、生でやったほうが気持ちいいという理由からNSを好む男性が多いですが、あえてS着を好む男性もいるということを知っておきましょう。
NNとは?
NNの場合には、最初のN一文字で「ノースキン(生)」を表し、NNで「N(生)N(中出し)」を意味します。
つまり、コンドームを着けずに生でセックスをし、さらに中出しをするということです。
NSとの違いが分からない人のために一応言っておくと、NSはノースキンつまり生でセックスをし、射精の時は膣外で射精します。
それに対し、NNは生でセックスを子、射精も膣内で行うという違いがあるのです。
しかし、実際に現場を見てみると、NSでも中出しOKの意味で使っていることも多く、基本的にはソープランドでNSと表記されている場合には、生中出しを意味していると言えます。
妊娠の心配はない
NSが性病に注意すべきであることはすでに書きました。
NSでも妊娠のリスクがありますが、NNは中出しをするため、妊娠のリスクがより高くなります。
NSやNNをすれば妊娠してしまうではないかと不安になる女性もいるでしょうが、その心配はありません。
なぜならば、NSやNNをするソープ嬢は、必ずピルを飲んで働いています。
ピルは、正しく服用すればコンドームよりも避妊率が高く、妊娠する確率はほぼ0%です。
したがって、NSやNNについて心配するならば、妊娠よりも性病に注意すべきです。
もしソープランドで働き、NSやNNのプレイをするならば、定期的な性病検査に通って早期発見に務めるべきですが、完全に予防することは難しいと考えてください。
まとめ
風俗業界には隠語がたくさんあり、中には違いが分かりにくいものもたくさんあります。
本稿では、使われる頻度が高いものの、一般の人にはほとんど理解不能な言葉を解説していきました。
この記事が、皆さんが風俗情報を集める時の助けになり、また働く時の参考になれば幸いです。