風俗店では、一般的な職業では考えられないほど、たくさんの待遇を設けています。
これは風俗店が、良い人材を確保し、できるだけ長期間働いてもらいたいと考えているからです。
しかし、せっかく色々な待遇があっても、理解できていなければうまく選ぶことができません。
本稿で、よくみられる待遇について理解していき、お店選びに役立てていきましょう。
好待遇のお店が多い理由
どんな仕事に就くにせよ、その職場がどのような待遇で自分を迎えてくれるのかを調べることと思います。
タウンワークなどのアルバイト雑誌でも、ハローワークの求人広告でも、それぞれの職場が人材を確保するために、待遇を記載しているものです。
これは、風俗店でも同じです。
むしろ、一般の職業に比べて応募が少ない業種ですし、お店への定着率も低いことから、風俗店はできるだけ待遇を充実させ、風俗嬢の確保に努めています。
これまで、普通の仕事しか探したことがない人にとっては、あまりにも好待遇であることにびっくりすることと思います。
風俗業界のブラックなイメージも相俟って、表示されている好待遇は嘘なのではないかと勘繰る人も多いことでしょう。
確かに、中にはたくさんの待遇を表示していても、各待遇を受けるためのハードルを高く設定することで、実質的には待遇がそれほど良くないようなお店もあります。
しかし、表示した通りの待遇で頑張っているお店も多いです。
風俗業界は、一昔前に比べて随分とクリーン化しましたから、求人広告にダマシを含むことはかなり減ってきています。
嘘の表示をしているお店もあるに違いありませんが、一般社会の企業でも、一部のブラック企業が嘘の待遇を表示して新卒採用に励んでいるのと同じように、風俗業界でも一部のお店以外は好待遇で女性を迎えています。
好待遇のお店が増えた理由や背景には、以下のようなことが考えられます。
- 風俗嬢がいなければお店が成り立たないため、できるだけ長く、気持ちよく働いてもらいたいと考えて好待遇を実施している
- 女性が働きやすいように待遇を徐々に良くしていった結果、いつの間にか好待遇のお店が出来上がった
- デリヘルの合法化以降、風俗店の店舗数が急増し、店舗間での人材獲得競争が激化した結果、好待遇のお店が増えた
大体、このような理由から好待遇になっていったとされています。
近年では、風俗嬢になる女性の数が増えていると言われていますが、応募数に関わらず、他店よりも良い風俗嬢を集め長く働いてもらいたいという考えはどのお店も共通していますから、好待遇で迎えるように努力しているのです。
こんなにたくさんの待遇がある!
では、具体的な待遇にはどのような待遇があるのでしょうか。
大きく分けて、風俗店の待遇には、給料に関する待遇、労働環境に関する待遇、その他の待遇に分けられます。
給料に関する待遇
多くの女性が最も気にしているであろう、給料に関する待遇には、以下のようなものがあります。
日払いOK
ほとんどの風俗店では日払いが基本です。
したがって、日払いOKの待遇はそれほど珍しいものではありません。
保証制度あり
出勤したものの、お客さんが一人もつかなかった場合、お店からなにかしらの手当てが出る制度を保証制度と言います。
ただし、保証するために一定の条件(お店での人気が高い、出勤日数が多いなど、保証割れの心配がないこと)が設けられているのが普通です。
交通費支給
交通費は、普通のアルバイトでも支給されることが多いです。
「1回の出勤あたり〇円まで」などの条件が設けられていることもあります。
電車でお店に通い、帰りは送迎してもらおうなどと考えているならば、交通費支給の待遇がある方が好ましいです。
雑費なし
雑費の有無は、お店によって顕著に現れます。
雑費なしとしているお店は、給料から一切の雑費を引かず、雑費ありのお店はタオルや消毒液やローションなどをお店から支給し、それらの使用料を雑費として、給料から数%引いたり、1000~2000円程度引いたり、規定の雑費×接客数で引いたりする仕組みになっています。
雑費は、どちらかというと引かれない方が好ましいでしょう。
しかし、雑費なしと謳っていても、その分バック率が低く抑えられている場合もありますから、必ずしも雑費なしの待遇が良いとは限りません。
罰金ノルマなし
多くの風俗店では、罰金やノルマがありませんから、標準的な待遇であると言えます。
逆に言えば、罰金ノルマなしの待遇がないお店は注意です。
例えば、アンケートの内容が悪いと罰金、出勤日数が少ないと罰金、プレイ時間が注文より前後したら罰金などのシステムになっている可能性があります。
罰金制度は、特に店舗型風俗店で見られます。
入店祝い金あり
入店祝い金とは、その風俗店で働くことを決めたら支払われる祝い金です。
しかし、中には入店祝い金をもらってすぐに辞める女性がいる可能性もありますから、お店でも条件を設けています。
例えば、決められた日数を出勤したら支払われる、お店のサイトに顔出しOKなら支払われる、〇日出勤ごとに分割で支払う、本指名を〇本達成したら支払われるなどの条件です。
中には、達成がほぼ不可能な条件を課しているお店もあるので、注意が必要です。
ボーナスあり
ボーナスありの待遇のお店では、お店が設定している出勤時間あるいは出勤日数を達成したり、指名本数を達成したりした場合に支払われるお金のことです。
つまり、お店への貢献度が高い風俗嬢に、ボーナスを支払うわけです。
ボーナスの払い方もお店によって様々ですが、その月の接客本数×数千円として算出するケースが良く知られています。
しかし、達成条件があまりにも厳しく設定されており、実際には期待できない待遇ということも多いようです。
高額バックあり
お店によって、基本サービス料、指名料、オプション料などのバック率は異なるものです。
指名料やオプション料は100%バックというお店もありますが、基本サービス料のバック率は、一般的には50~60%に設定されています。
したがって、高額バックと記載されているお店は、60%程度のバック率に設定されている可能性が高いと言えます。
バック率がほんの少し違うだけで、長期的に見れば稼ぎにかなり大きな差が出てきます。
バック率は1%でも高くなるように、できるだけ高額バックで待遇してくれるお店を選びたいものです。
バンス制度あり
バンス制度とは、前借り制度のことです。
お金に困っている女性がお店に入店し、一旦まとまったお金が欲しい場合にはありがたい制度です。
バンス制度を利用した場合には、出勤ごとに受け取る日給の中から分割して支払っていくことが多いです。
お店では、前借りだけされて飛ばれることを恐れていますから、何らかの条件があるのが普通です。
例えば、前借りした給料を返済するために、一定以上の出勤日数を求められるなどの条件が付けられます。
マスコミ手当あり
マスコミ手当とは、風俗関連の雑誌や広告でインタビューに答えたり、グラビアを掲載したり、顔出ししてお店の宣伝をしたりした場合に支払われる手当です。
顔出しして稼いでいきたいと考えている風俗嬢にとっては、顔出しして指名につなげ、さらにマスコミ手当も出ますから、一石二鳥の待遇だと言えます。
労働環境に関する待遇
風俗嬢がお店を移ると、それまで指名してくれていたお客さんが離れていくことにもつながりますから、できるだけ同じお店で働いた方が好ましいのですが、そのためには労働環境が良いに越したことがありません。
したがって、労働環境に関する待遇もよく確認しておく必要があります。
送迎あり
ほとんどのお店で送迎があります。
その日の勤務を終えたところ、すでに電車などの公共交通機関がないことも多いです。
その場合、毎回タクシーで帰っていれば交通費が馬鹿になりませんから、多くのお店で送迎を行なっているのです。
しかしながら、送迎を有料としているお店もありますので、送迎が無料か有料か、有料の場合にはいくらに設定されているのかを確認し、高いお店は避けるなどの必要があるでしょう。
個室待機
待機の方法には集団待機と個室待機があり、集団待機は大部屋ですべての風俗嬢が一緒に待機し、個室待機では仕切りのある空間で待機したり、個室で待機したりします。
集団待機ではいじめや嫌がらせなどが起きることも多いとされていますから、できれば個室待機の方が好ましいでしょう。
自宅待機可
デリヘル特有の待遇ですが、自宅待機を可能としている場合があります。
自宅待機可能の場合には、自宅で家事をしたり、くつろいだり、勉強したりと、自由に過ごせるのがメリットです。
その反面、ドライバーに自宅を知られてしまったり、自宅からお客さんのところまで自費で移動しなければならないこともあるため、お店に条件をよく確認しておきたいものです。
制服あり
お店のコンセプトによっては、制服を着て接客する場合があります。
エステ系のお店ならエステティシャンの制服、学園系のお店ならセーラー服など、コンセプトに応じた制服があるのです。
したがって、制服ありの待遇は、それが環境を改善するものというよりは、働く環境を知るためという要素が強いです。
生理休暇
これは、待遇として記載されることも多いですが、ほとんどのお店で普通のことです。
生理中にはクンニ、本番、素股といったプレイができないため、休暇になるのが普通です。
もし待遇に生理休暇が記載されていない場合には、生理休暇中でも働けるお店の可能性がありますから、人によっては待遇として記載されていない方が好ましいことがあると思います。
アリバイ対策
どの風俗店でもアリバイ対策はしてくれるものですから、この待遇はスタンダードなものです。
アリバイ対策の程度は色々で、アリバイ会社を使える、お客さんをモニターで確認して知り合いを避けるなどがよくある対策です。
アリバイ対策ありとしているお店でも、それほど徹底した対策がなされていないこともありますから、どの程度まで対策してくれるのかを確認しておく必要があります。
ストーカー対策
風俗嬢とお客さんは、裸の関係を築きます。
また、お客さんの中には女性とまともな恋愛をしてこなかった男性もいますから、風俗嬢とのプレイで勘違いをし、ストーカーになる場合があります。
ストーカー対策を待遇として表示しているお店は、何らかの形でストーカー対策に強みがあると考えられます。
具体的な内容は、お店に聞いてみたいところです。
託児所あり
これはお店が託児所と提携したり、グループ内で託児所を経営したりしており、シングルマザー風俗嬢が子供を預けられるシステムです。
待機児童問題なども騒がれており、風俗嬢のシングルマザー比率が高くなっている今、人気の待遇となっています。
定期性病検査
風俗嬢は、性病と隣り合わせの職業です。
もし性病に感染し、お客さんに性病をうつしてしまうと、そこから他の風俗嬢に移してしまったり、お客さんがお店を利用しなくなったり、ネットで悪評が広まってしまったりするリスクがあるため、多くのお店では定期的な性病検査を義務付けています。
性病検査の代金は、一般的には自己負担となっています。
しかし、定期性病検査の待遇を表示しているお店では、お店で検査キットをまとめて購入し、風俗嬢に配布して検査させてくれるケースもあります。
自由出勤
自由出勤とは、お店が「週最低〇日、最低〇時間勤務」などと定めるのではなく、風俗嬢の都合に合わせて自由に出勤日数や出勤時間を決められる待遇のことです。
ダブルワークをしている女性や、普段は女子大生をしている風俗嬢にとってはうれしい待遇です。
短期OK
これも、多くの風俗店で表示されている待遇です。
単純に、短期間の勤務でも問題ないという待遇ですが、「短期でもOKですから、ちょっとお試しでやってみませんか?」という意味合いが強いです。
掛け持ちOK
これは、ダブルワークOKということです。
普段はOLとして働き、週末だけ勤務するというような働き方が可能ということです。
しかし、これもほとんどの風俗店で設けている待遇であり、専業でなければ雇わない風俗店などありえませんから、あまり気にしなくてよい待遇です。
出稼ぎ歓迎
全国的に有名な風俗街の店舗型風俗店などでは、繁忙期などに地方から出稼ぎにきた風俗嬢を雇い、働かせるケースが多いです。
出稼ぎでは、基本的に短期間の勤務になり、繁忙期ならばお客さんも多いですから、短期間で集中的に稼ぐことができます。
このため、専業風俗嬢がある期間だけ出稼ぎに行ったり、学生が夏休みや冬休みの間にだけ出稼ぎに行ったりすることがあります。
出稼ぎ歓迎と表示しているお店は、地域的に性風俗産業が盛んである可能性が高く、稼ぎやすいお店であるかどうかとった視点で見ることもできます。
出張面接
それなりの規模がある老舗風俗店や、グループで展開している風俗店グループに多いのですが、他県に出張して面接してくれる場合があります。
求人サイトから出張面接を申し込むと、基本的な情報をやり取りしたのち、出張面接をしてくれるのです。
風俗店で働けることが決まったら都会に引っ越したいなどと考えている女性にとっては、出張面接を受けられることは大きなメリットになります。
その他の待遇
その他の待遇は、お店のコンセプトに応じて、より好ましい条件を備えて女性を好待遇にすることがあるほか、業務内容に応じて資格取得が可能であったり、何らのユニークな待遇を設けていることがあります。
まず、お店のコンセプトに応じた好待遇ですが、
- 貧乳専門店→Aカップの女性歓迎
- 巨乳専門店→Fカップ以上の女性歓迎
- 人妻専門店→人妻歓迎
- 熟女専門店→40代以上の女性歓迎
- ロリ専門店→身長150㎝以下の女性歓迎
- 痴女専門店→身長170㎝以上の女性歓迎
- デブ専門店→体重3桁以上の女性歓迎
などがあります。
他にも、お店のコンセプトに応じた働きやすさや取得できるスキルを待遇に表示している場合もあり、
- ソフト系風俗店→裸にならなくてもOK
- エステ系風俗店→エステの資格が取れる
- イメクラ→コスプレができる
などがあります。
その他のユニークな待遇には、
- シェフがまかないを毎回作ってくれる
- 美容整形をした場合に費用を〇%負担
- ネカフェ待機可
などがあり、他のお店と差別化しようとしている姿勢がうかがえます。
これらの待遇がどこまで良いものであるかは、働いてみなければわからないところも多いですが、お店を選ぶ際の参考にはなると思います。
どのように判断するか
多くのお店で、このようにたくさんの待遇を表示しているため、どのお店を選べばよいのかわからないという人も多いと思います。
その場合には、以下の流れで選ぶことをお勧めします。
1、自分の重視する待遇を明確化する
まずは、自分の重視する待遇を明確化しましょう。
罰金なしや高額バックは基本的な要素として、電車で通勤するならば交通費支給があった方が良いでしょうし、他の風俗嬢と接触したくないならば個室待機が良いでしょう。
シングルマザーの風俗嬢は託児所があることが重要であり、兼業している風俗嬢は自由出勤が重要となってくる可能性も高いです。
したがって、最初に「これだけは譲れない」という待遇を明確化することで、お店をある程度絞り込むことができます。
2、待遇の多さと質で絞り込む
自分が重視する待遇を提供してくれるお店が複数見つかったら、その中でも、豊富な待遇を提供してくれるお店を選別していきましょう。
しかし、単にたくさんの待遇を盛り込んで、良いお店に見せかけ、実際には待遇が良くないお店もあります。
希望する待遇を受けるためには条件が設けられており、その条件の達成が難しい可能性もあります。
したがって、待遇の質が良いことも重要になりますから、お店に電話をして待遇のことを確認してみるのが良いでしょう。
この時、思っていたほど待遇が良くないことが分かったり、待遇を細かく聞かれることを鬱陶しそうに対応したり、はぐらかして「まずは面接に来てください」などというお店は避けておいた方が無難です。
この流れで選んでいけば、大きく間違うことはないと思います。
まとめ
風俗店では、たくさんの待遇を提供してくれるお店がたくさんあります。
せっかく風俗嬢になるならば、そのメリットをできるだけ受けられるようにしたいものです。
そのためには、待遇の内容を理解し、その待遇がきちんと提供されているかを確認することが重要です。