店舗型風俗店には、コールというシステムがあります。
それによって、風俗嬢が危険を感じた場合にはボーイを呼び、助けてもらうことができます。
しかし、コールはお客さんをお店に訴える行為です。
お客さんがそれほど悪いことをしていないのに、風俗嬢の思い込みでコールしてしまえば、お客さんは気分を害し、ネット上に書き込まれ、お店や風俗嬢自身の評判が落ちる可能性があります。
したがって風俗嬢は、コールすべきタイミングと、そうではないタイミングを知るべきです。
本稿では、コールすべきタイミングを解説していきます。
コールというシステム
ソープランドやファッションヘルスなど、店舗型の風俗店に勤務する際には、お店のスタッフを呼べる「コール」というシステムがあります。
面接でも、「お客さんから変なことをされたら、コールしてくれればすぐにスタッフが助けに行くよ」といったことを言われるはずです。
それなら安心だと思う人も多いことでしょう。
しかし、実際にお客さんの行動に危険を感じてコールをしたところ、「それくらいで呼ぶのは駄目だよ」と言われてしまうこともあります。
風俗嬢が危険を感じていたとしても、お店が「些細なこと」と感じることでコールしていると、お店から干されてしまう可能性もあるといいます。
これは、お店の判断としては当然と言えるかもしれません。
お客さんの要求がそれほどおかしくないのに、風俗嬢が過敏になってコールしてしまうと、お客さんとの関係は壊れてしまいます。
そのお客さんが再び指名してくれることはなくなるでしょうし、そのお客さんはお店から離れてしまうはずです。
ですから、すぐにコールする風俗嬢にフリーのお客さんをつけないのは当然のことで、結果的に「干された」という状況になる可能性もあるのです。
コールすべきタイミング
では、風俗嬢がコールすべきシチュエーションとは、どのようなものなのでしょうか。
それが分からず、お客さんに嫌なことをされても我慢する風俗嬢もいるのですが、以下に該当する場合にはコールして問題ありません。
本番を強要されたとき
お客さんの中には、本番禁止のヘルスで本番をしたがったり、生本番禁止のソープで生本番をしたがったりすることがあります。
口で「入れていい?」「生でいい?」などと言うくらいならば、うまくはぐらかすべきです。
お客さんが興奮して、実際には無理だろうと思いながらも、ついつい言ってしまうことは多いもので、それくらいでコールしてしまえばお店から怒られてしまう可能性があります。
しかし、お客さんのなかには、強引に入れようとする人もいますので、そのような危険を感じた場合にはコールしてください。
また、突然入れられてしまって抵抗できなかった場合にも、行為が終わってからすぐにコールしましょう。
暴力を振るわれたとき
お客さんの中には、暴力的な行為によって性的に興奮する人もおり、そのようなお客さんから暴力を振るわれることがあります。
具体的には、叩く、殴る、かみつく、髪の毛を引っ張るなどの行為です。
しかし、SMクラブでの判断は難しいものです。
Sのお客さんが行うスパンキングはプレイの一貫として認められるもので、ビンタをしたり、フェラをさせながら髪の毛を掴んだりすることもプレイとして認められることが多いです。
そこで、殴るなどのプレイの範疇を超えた、「暴行」と呼べる行為に至ったタイミングを目安にしましょう。
これも、「危険を感じたかどうか」が基準になると思います。
もうひとつ難しいのは、手マンなどが強引で激しく、痛い時です。
それがあきらかにわざとであり、痛がらせていることを楽しんでいるならば、コールの対象と言えます。
しかし、相手が女性の扱いに慣れていないために、AVで見たような激しい手マンしか知らず、激しくなっている可能性もあります。
その場合には、すぐにコールせずにまずは「痛いから優しくして」とか「一回やめて」とか注意して、様子を見てみる必要があります。
注意をすれば、お客さんはそこで初めて「あ、まずいことをしたな」と思い、改善してくれることも多いものです。
また、最悪コールすることになった場合にも、「やめてって何回も言ったのにやめてくれなかった」と伝えることできます。
暴言を言ってくる
暴言は、コールにするかことが難しいものです。
身体的な被害ではなく精神的な被害であり、どの程度の被害を受けるかということが人によって大きく変わるため、コールされたお店としてもジャッジが難しいのです。
本当に嫌だと感じる暴言を言われまくれば、泣きたくなったり、泣いてしまったりすることもあるでしょうし、それを見て興奮する性癖の男性もいます。
コールしたいと感じることもあるでしょう。
しかし、暴言は判断が難しいことや、我慢すべきと考えるスタッフが多いため、それでコールしてしまうとお店から面倒に思われる可能性が高いです。
判断の基準となるのは、お店への貢献度だと思います。
もし、ナンバー入りしており、お店にたくさんの売上をもたらしてくれる風俗嬢ならば、お店は大切にするものですから、ひどい暴言でコールした場合にも認めてくれることが多いでしょう。
しかし、そうではない風俗嬢が暴言でコールすれば、面倒に思われる可能性があります。
もし、暴言でコールするべきでない雰囲気のお店ならば、とりあえずそのプレイは耐えておき、プレイが終わってからお店に伝えてNGに入れてもらうようにしましょう。
性病を持っている
接客の前にいっしょにシャワーなどを浴びている時、お客さんが性病を持っているとわかる場合があります。
例えば、お客さんの性器をボディソープで洗うと、しみて痛がるとか、見た目・ニオイなどからそれとわかる場合です。
そのような場合には、性病を持っているお客さんには接客できないと伝え、帰ってもらうようにしましょう。
「しっかり治してから遊びに来てね」などと愛嬌をふりまくのもポイントです。
しかし、お客さんが「性病じゃない」と言い張って聞かない場合には、コールしてスタッフに説明してもらい、帰ってもらうようにしましょう。
「性病だと思うけど、お客さんがそうじゃないって言ってるし・・・」と考え、接客を続ける風俗嬢もいるのですが、それは避けるべきです。
もし性病をうつされてしまえば、完治するまで出勤できなくなる可能性も高いからです。
その他危険を感じた時
その他、危険を感じた時にはコールすべきです。
例としては、
- 薬をやっている
- 泥酔している
- バッグの中に凶器がある
- 盗撮している
などの場合には、コールするのが良いでしょう。
また、このようなお客さんによって身に危険を感じ、コールをしている暇がないならば、裸のままでもプレイルームから逃げて、助けを求めるべきです。
コールにおける注意点
コールをするとき、本来ならばしなくてよいタイミングでコールしないということのほかに、注意すべきことがあります。
それは、「コールするふりをしない」ということです。
お客さんに本番を要求されたり、暴言を吐かれたりした場合、それほど危険ではないけれども、電話に向かって歩きながら「ルール守れないなら、コールするしかないですね」などと、コールする振りをするという方法があります。
これでも、大抵のお客さんは大人しくなると思います。
しかし、本当に身の危険を感じ、差し迫った状況でコールするのではありません。
風俗になれているお客さんならば、それがあくまでも振りであることを見抜いてしまいます。
そこで、風俗嬢が引くに引けなくなってコールをやめると、お客さんはますます調子に乗ってしまいますし、コールしてしまうと、お店から「これくらいのことで」と思われてしまうことになります。
したがって、コールする振りをすればやめてくれそうならばやってよいのですが、そうでないならば危険だと思うまでは、根気強く口で注意し、いよいよ危険になってからコールするようにしましょう。
まとめ
コールというシステムは、お店が風俗嬢を守るためのシステムです。
本番強要や暴言・暴力、性病などで、お店の商品である風俗嬢が傷ついて辞めてしまえば、その風俗嬢の指名客からの売上を失うことになります。
また、お店は再び求人のためのコストをかける必要があり、新人を雇えば、講習などの必要があるため、収益性の低下につながります。
だからこそ、コールというシステムがあるのであって、本当に危険な時には遠慮なく使ってよいものなのです。
皆さんも、危険か危険でないかの判断力をしっかりと身に着け、コールを有効活用するようにしてください。