稼げなくなった風俗業界、今と昔では何が変わった?

当サイトで度々触れていることではありますが、風俗業界は今と昔では大きく違います。

最も大きな違いといえばお金です。

昔は風俗嬢はたくさん稼げていましたが、今ではあまり稼げなくなってきています。

その理由は何なのでしょうか。

本稿では、風俗業界の変化やその理由、今後の見通しなどを解説していきます。

かつての風俗業界の盛り上がり

風俗今と昔

今と昔では風俗業界も大きく変わった、ということは当サイトの色々な記事でかいつまんで書いてきたところです。

では、具体的にはどこが変わったのでしょうか。

最も顕著な変化は、風俗業界が昔ほど稼げなくなっているということでしょう。

かつての風俗業界は、お金の匂いがプンプンとして華やかな世界でした。

風俗店のオーナーともなるとポルシェやベンツといった高級車を乗るのが普通であったし、雇われ店長クラスの人手も月給が100万円を越えることなどはザラにあったことです。

風俗嬢の送迎車にしても、かつては高級車やワンボックスカーが主流でした。

この傾向は風俗嬢にも見られたことです。

このようなお金渦巻く風俗業界で主役として働くのは風俗嬢なのですから、1日に10万円以上を稼ぐ風俗嬢が当たり前のようにいました。

風俗今と昔

売れっ子風俗嬢ならば200万円や300万円といった月収を稼ぎ出すこともあり、もちろんそれ以上の稼ぎを得ている風俗嬢もいたのです。

華やかな世界であり、また店舗型風俗の取り締まりが非常に甘かった時代でもあったため、夜の繁華街では現在では想像もつかないほど多くの店舗型風俗店があり、ネオンが煌々と輝き、サラリーマンが仕事終わりに同僚と一杯ひっかけ、二次会や三次会はヘルスで遊ぶという光景も当たり前でした。

店舗型風俗の取り締まりが緩かった当時、マスコミの規制もまた緩かったものです。

若い世代の皆さんは知らないかもしれませんが、深夜には「ギルガメッシュ」や「TV海賊チャンネル」といったお色気番組の枠が設けられており、番組内では風俗店の紹介も盛んにおこなわれていました。

 

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風俗業界に起こるデフレスパイラル

風俗今と昔

しかし、このような時代はすでに終わりを告げました。

最近の風俗業界は全く華やかな世界ではなくなっており、それどころか惨憺たるものです。

経営サイドにしろ風俗嬢にしろ、かなり稼げなくなってきています。

他の記事でも紹介していることですが、「稼げない」とボヤく風俗嬢はたくさんいます。

例えば、一般的なデリヘルで働く風俗嬢ならば、そのお店の売れっ子であっても1日に5万円も稼ぐことができればかなりいい方です。

出勤したものの指名がつかず、一人も接客できずに時間ばかり持て余すといった状況の風俗嬢も珍しくありません。

このような指名がつかない風俗嬢のことを「坊主」とか「お茶挽き」などと呼びます。

風俗今と昔

日給換算で1~2万円しか稼げないという風俗嬢が大部分を占めています。

風俗嬢自身が「坊主」の状態ならばまだマシな方で、地方のデリヘルなどではお店自体が1日に1本の仕事もない「店坊主」の状態になることも珍しくないと言います。

このことを見ても、かなり深刻な不景気に襲われていると言えるでしょう。

もちろん、今でも200万円くらいの月収を稼ぐ風俗嬢もいないわけではありません。

ただし、そのような風俗嬢は他の風俗嬢に比べてかなりの努力を行なっているのは当たり前ですし、本人の努力以外にも都会の人気店に所属している、高級店で売れっ子である、オープンからラストまで勤務している、などの条件が整って初めて高額の月収を稼ぐことができるのです。

なぜこのように稼げなくなってしまったのかと言えば、それは言うまでもなく日本国全体で長引く不況です。

風俗今と昔

就職できない女性や、また働いたとしても安月給である女性が多くなり、そのような女性が風俗業界に多数流入したため、風俗嬢一人当たりの収入が下がり、「坊主」になってしまう風俗嬢も出てきたのです。

また、女性と同じように男性も稼げなくなってきており、収入が安定しないことから結婚できない男性が多くなり、女性はこのような男性が増えたことで結婚が遅れ、家庭に入らずに生活を自分だけで確立する必要があるために風俗業界に入ることが増えたのです。

このほか、不況のあおりは多かれ少なかれ全国民がその煽りを受けるものですから、お客さんとてラクではありません。

給料が少なくなったために昔のように派手な風俗遊びができなくなったという男性は非常に多いことでしょう。

以前ならば毎週数万円も風俗で使って遊んでいた男性が、今では月に数万円くらいに抑え、さらに料金が安い大衆店ばかりを利用するようになったなどと言う話も、よく聞くところです。

風俗今と昔

お店側としてもこのような状況を受けて、お客さんを集めるためには料金を引き下げるほかないため、風俗業界でもデフレが起こっています。

料金が下がれば風俗嬢の収入は減ります。

しかし、今でも風俗嬢になったほうが一般の職業よりは稼げるケースが非常に多いため、風俗業界に流入する女性は後を絶たず、終わりの見えないデフレスパイラルが起こっているのです。

 

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過当競争の背景

風俗今と昔

かつては、風俗店といえば店舗型風俗店が多かったものです。

なぜならば、取り締まりが厳しくなかったため、あえてデリヘルなどの無店舗型風俗店を営む必要がなかったからです。

業種でいえば、無店舗型風俗店よりも店舗型風俗店のほうが稼げる金額は多くなります。

理由は単純で、店舗型風俗店ならばお客さんが足を運んでそのお店でサービスを提供できるのですが、デリヘルではお客さんの待つ場所まで移動しなければならないため、その時間的ロスが生じるからです。

そのため、デリヘルのほうが拘束時間は長いものの実働時間は短くなります。

また、お客さんがデリヘルを利用するきっかけといえば、風俗サイトや風俗雑誌などを見ることしかありません。

そうしなければ、そもそもお店の存在を認知できないからです。

しかし、店舗型風俗店は看板を出しているため、お客さんは繁華街を歩いているだけでそのお店を認知することができ、通りすがりのお客さんが利用できるのです。

風俗今と昔

このほか、店舗型風俗店は従業員もいるお店の中でサービスを提供するのに対し、デリヘルはホテルやお客さんの自宅で、お客さんと二人きりになります。

そのため、デリヘルで働く風俗嬢はレイプなどの被害に遭うことも多くなっています。

このように、店舗型風俗店は現在ではかなり数が減っており、風俗の主流はデリヘルになっています。

風俗嬢にとって良い環境が減り、悪い環境が増えていると考えればいびつなことですが、実際に店舗数の推移を見てみても、店舗型風俗店は年々減少しているのに対し、デリヘルは年々大幅に増加しているのです。

この理由はこれまでにも述べた通り、警察や法改正によって店舗型風俗店に対する規制が厳しくなったためです。

例えば、かつて歌舞伎町は店舗型風俗店がひしめき合っていました。

風俗今と昔

しかし、現在は既得権益が認められた数店舗を除けば、店舗型風俗店の営業は認められていません。

警察当局による徹底した摘発は「歌舞伎町狩り」などとも言われ、もはや弾圧と言ってもいいほど厳しいものだったのです。

この傾向は歌舞伎町に限らず、全国的にみられることです。

ごく一部の地域を除けば店舗型風俗店の新設は認められておらず、既存の店舗型風俗店も店舗の老朽化にあたっての改築が認可されないため、閉店するほかないという状況です。

店舗型風俗店は、今後も減少の一途をたどっていくことでしょう。

一方、デリヘルは非常に多くなっています。

これは、都道府県の公安委員会に届出を行うだけで新設できるからです。

風俗今と昔

そのため、ここ数年で非常に多くの店が開店しました。

町からは風俗店が消えたため、風俗業界に全く縁がない人から見れば、風俗店といういかがわしい(?)ものがなくなって胸のすく思いなのかもしれませんが、実際にはデリヘルが劇的に増加したために風俗店の絶対数は増えており、過当競争状態に陥るほどです。

 

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風俗業界の今後

風俗今と昔

終わりが見えないデフレスパイラルが起こっている、と書きましたが、風俗業界の今後はどうなっていくかを考察して本稿を締めくくることにしましょう。

私個人の見解なので絶対的なものではありませんが、今後の風俗業界は良くなる可能性も悪くなる可能性も相半ばといった感じであり、本当に先が見えない状態です。

例えば、明るい材料と言えば景気の改善です。

2012年から始まったアベノミクスによって、景気は良くなったと言われています。

実際に、日経平均株価は1万円を下回っていたものの、一時2万円を越えるほどに成長しました。それだけ多くの株が買われたということであり、株価は投資家の期待を反映するものであるため、景気への期待が高まった証拠と言えます。

そしてこの期待というものは、必ずしも根も葉もないものではなく、政府の景気対策の反映であるともいえます。

風俗今と昔

2016年8月現在では1万6000円から1万7000円あたりをふらふらとしていますが、それでもアベノミクス以前と比較すればかなりマシな状況と言えます。

個人レベルで大きな成果が上がっているかと言えば疑問点もありますが、賃金の推移を見ればアベノミクス以前と以後で確実に上がっています。

だからと言って即景気回復とはいいがたいですが、賃金が上がるということは男性の風俗遊びの単価や頻度が改善する可能性があるということです。

このほか、景気が改善して失業率が低下すれば、風俗嬢をしていた女性が一般職に復帰したり、一般女性が風俗業界への流入量が減る可能性もあります。

風俗嬢の人数が適正な人数に近づけば、一人当たりの稼ぎが増えることも考えられるでしょう。

逆に、悪い材料もあります。それは、2020年に開催される東京オリンピックです。

まだ先の話ではありますが、国は東京オリンピック開催に向けて着実に動いています。

これまでの風俗業界の歴史が示す通り、国際的な大イベントが開催される時というのは、そのタイミングに合わせて風俗業界に対する取り締まりが厳しくなるものです。

風俗今と昔

例えば、1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」では、大阪府のソープランドが壊滅しました。

このような取り締まりの名目は「街の浄化・美化」なのですが、風俗嬢たちの仕事を奪っておいて何が美化かと声を荒げたくなります。

このため、風俗業界関係者の間では、東京オリンピック開催にあたって吉原潰しが始まるのではないかとも噂されています。

また、東京オリンピック開催に合わせてカジノを解禁するという話も出ています。

賭博は往々にして人の生活を破滅させるものですが、風俗業界は職のない女性の働き口になっています。

カジノを認めておいて風俗を認めないというのは甚だ不合理な話です。

しかし、いつの時代も群衆というものには知性がないため、現在目に見えるものを潰すことに積極的になり、まだ目に見えていないことには無関心であるものです。

風俗今と昔

そのため、政府が風俗業界の摘発を強め、マスコミなどもこれを支持すれば、世論は風俗店摘発に積極的になり、風俗業界は東京オリンピックを契機として非常に厳しい状況にさらされる可能性があります。

一方で、東京オリンピックには大きな経済効果があるのも確かです。

理想としては、東京オリンピックによって景気が上向き、人々の生活が少しでも豊かになり、風俗業界の摘発も厳しくならず風俗嬢の生活は脅かされず、風俗店で遊ぶ男性が増えて風俗嬢が稼ぎやすくなるというものなのですが、果たしてどうなることやら。

筆者としてはそうなる事を願うほかありません。

 

 

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