デフレ化する風俗業界の今~これからの風俗嬢~

本稿をお読みの皆さんの中には、楽して稼ぎたいと思って風俗嬢に興味を持っている人もいるかもしれません。

しかし残念ながら、風俗嬢は楽して稼げる仕事ではなくなっています。

風俗嬢という仕事はデフレ化しており、簡単には稼げなくなっているのです。

本稿では、デフレ化する風俗業界の現状をお伝えしていきます。

風俗嬢が節約志向になっている?

デフレ化風俗業界

風俗業界の全盛期といえば、80~90年代であったといわれています。

当時を知る人たちの中には、ここ数年における風俗業界の不況とデフレ化を理解していない人が多いようです。

皆さんのお父さんやお母さん、あるいはそれ以上の世代において、風俗嬢に対する理解が乏しいのもそのためです。

例えば、風俗嬢にありがちな誤解の一つにこのようなものがあります。

風俗嬢はものすごい高収入な仕事で、楽して稼げる仕事。

遊びとか買い物が大好きなくせに、まじめに働くのが大嫌いな女性が、風俗で手っ取り早く稼いでいる。

このような意見は、皆さんも聞いたことがあると思います。

しかし、これは明らかに誤解です。

デフレ化風俗業界

確かに、過去の全盛期にはこのような風俗嬢も多かったのでしょうが、今では風俗嬢はそれほど稼げる仕事ではなくなっています。

バブル崩壊以降、風俗嬢は徐々に稼ぎにくい仕事になっていきました。

特に、リーマンショック以降になるとその傾向はより強くなりました。

今では、多くの風俗嬢の稼ぎは中小企業のサラリーマンと同じくらいか、もしくはそれ以下です。

その賃金でカラダを売っているのであって、決して「楽して稼げる仕事」ではなくなっていますし、まじめに働きたくないから風俗嬢をやっているのでもありません。

本稿を読んでいる人の中には、楽して稼ぎたいと思って風俗嬢をやりたいと思っている人もいるかもしれません。

そんな人たちにはちょっとショッキングな話ですが、本当のことです。

風俗嬢が稼げていないということは、風俗店の経営者も稼げなくなっているということです。

デフレ化風俗業界

お店の稼ぎの一部が風俗嬢にバックされているのですから当然です。

風俗嬢に対する誤解と同じく、「風俗店の経営者は女性を性的に搾取している!」というようなことが、特にフェミニストたちから言われているのですが、とんでもありません。

経営者が儲かっているなら、風俗嬢も儲かっているはずです。

80~90年代よりも人権意識は向上しているのですから、風俗嬢がもっと楽して稼げる仕事になっていなければおかしいのですが、そうではありません。

このことからも、経営者側も儲かっていないことがよくわかります。

こんな現状があるのに、風俗嬢は多くの人から誤解されています。

いわく、「風俗嬢というのはブランド物で派手に着飾って、ホスト遊びにふけっている若い女性」というような誤解です。

そんな風俗嬢は、今ではほとんどいません。

風俗嬢が派手にお金を使うことがなくなったために、都心部の繁華街から活気が失われたといわれているくらいです。

デフレ化風俗業界

風俗嬢がブランド物やホスト遊びに派手に散財していたのは、2000年代初めくらいまでのことです。

派手に遊ばなくなったのも、風俗嬢の収入が減ったからです。

それは、風俗嬢の単価が下がったこと、お客さんの数が減ったことなどが理由です。

風俗嬢の所得が減り、堅実な生活を送ることが多くなったことは、風俗嬢の生活ぶりをみれば明らかです。

風俗嬢が飲みに行くのはホストクラブではなく、チェーン店の居酒屋です。

もちろん、お会計は割り勘。

食事に行くのはサイゼリアやガストいったファミレス、ちょっと贅沢をしても1000円ちょっとくらいのランチです。

洋服もバーゲンやアウトレットで買っています。

デフレ化風俗業界

収入が下がったことで、風俗嬢たちはごくごく庶民的なライフスタイルを送るようになっています。

最近、若者の「〇〇離れ」ということがよく言われます。

ブランド離れ、クルマ離れなどがありますが、これらの多くは消費をしないことを指して言ったものです。

風俗嬢も、普通の若者と同じように消費を控えるようになってきています。

昔と同じように、ブランド物やホスト遊びにお金を使うことができるのは、高級店の風俗嬢や、中級店の人気風俗嬢(ナンバーワンから3番手くらいまで)くらいのものです。

楽して稼いだお金は使うのも簡単ですから、ホスト遊びなどの無駄遣いをすることもできるでしょう。

しかし、風俗で稼ぐことが簡単ではなくなった今、無駄遣いをしない風俗嬢が増えているのです。

風俗の市場規模

デフレ化風俗業界

では、風俗嬢はどれくらい稼ぐようになったのでしょうか。

風俗嬢の平均的な収入のデータがあるのですが、それによると風俗嬢の平均月収は30~40万円となっています。

2000年における風俗嬢の平均収入は70万円くらいだったとされていますから、ここ十数年で半分くらいになっているということです。

もちろん、バブル崩壊やリーマンショックといった不況の波にあおられて、世帯収入も下がっています。

それでも、半減ということはありません。

そう考えると、風俗嬢の賃金の下落はかなりハイスピードで進んでいるといえます。

風俗嬢の平均収入を知ることで、風俗業界の市場規模も知ることができます。

多くのお店では、お客さんが支払ったお金の半分が風俗嬢にバックされていますから、風俗嬢の平均月収を35万円と仮定すると、

デフレ化風俗業界

35万円×2×12か月×30万人(風俗嬢の数)=2兆5200億円

となります。

30万人というのは、風俗店の店舗数が現在全国に1万4000店舗ほど存在しており、そこで働く風俗嬢が1店舗当たり22人程度ですから、そこから30万人と仮定しています。

ですから、ここで計算する市場規模には個人売春などは含まれていません。

しかしながら、「草食系男子」という言葉があるように、最近の若い男性は風俗店を利用する人が減っています。

この市場規模を支えている風俗店利用者の多くは、お金に余裕がある中高年男性です。

そのため、今後10年、20年とたっていくにつれて、市場規模は小さくなっていくことが予想されています。

風俗嬢という仕事は、今後ますます稼げなくなっていくと考えられるのです。

 

スポンサーリンク

準備中

 

どうして性風俗がデフレ化しているの?

デフレ化風俗業界

風俗嬢が稼げなくなっている理由は、性風俗がデフレ化しているからです。

女性の裸の価値が、どんどん下がっているのです。

2000年代からデフレ化が進行し、政府はそれを食い止めるのに必死になっています。

2012年からアベノミクスが始まり、デフレ化はいくらか食い止められましたが、それは一部のお金持ちがけん引しているだけのことです。

つまり、一部のお金持ちがアベノミクスによってもっとお金持ちになり、消費活動をするようになったからです。

風俗においても、一部の富裕層が高級風俗などを利用することが増えました。

しかし、一般的な風俗店はアベノミクスの恩恵を受けることができず、やはりデフレ化のあおりを受けています。

ほとんどの風俗店では価格競争に巻き込まれ、サービス料金を下げてお客さんを集めようと必死ですが、それでもお客さんは減少傾向にあります。

風俗業界でも格差が広がっているのです。

デフレ化風俗業界

風俗業界におけるデフレ化は、不景気によってお客さんの減少が減少したことだけが原因ではありません。

お客さんの減少とは裏腹に、風俗嬢になる女性が増えたことも大きな原因です。

つまり、需要と供給のバランスが崩れているのです。

この現象を後押ししたのが、デリヘルの登場です。

今や非常に浸透しているデリヘルですが、デリヘルという風俗店はちょっと前まで存在しないものでした。

1999年に風営法が改正されてデリヘルが合法化されるまでは、違法とされていたのです。

風営法が改正される前は、ファッションヘルスなどの店舗型風俗店が主流でした。

しかし、風営法改正によって、店舗型風俗店は決められた営業区域だけでしか営業することができなくなりました。

これによって、受付所をマンションの一室などに設けて風俗嬢を派遣するホテヘルが出現しましたが、2004年の改正でホテヘルも規制されるようになりました。

デフレ化風俗業界

もし営業区域外で風俗店を開けば、風営法違反で摘発されることになりますから、だれも手を出そうとはしません。

店舗型風俗店は営業することができず、無店舗型のデリヘルが合法化されたことで、風営法改正以降に風俗店を新しく開こうとする場合には、ほとんどすべてデリヘルになりました。

また、それ以前の店舗型風俗はグレーゾーンであったため、その道の人しか経営することがなかったのですが、デリヘルを合法で開業できるようになったことから、一般人が風俗業界に参入するケースが激増しました。

デリヘルの新規開業届は1万9000店を超えており、これはセブンイレブンの店舗数と同じくらいの数です。

デリヘルの急増によって風俗店の数が増えたということは、風俗嬢になりたい女性の受け入れ先が増えたということでもあります。

これが、風俗嬢の増加に拍車をかけています。

しかし、繰り返す通り不景気によってお客さんは減少しているのですから、需要と供給の関係は崩れてしまったのです。

 

スポンサーリンク

準備中

 

デリヘルとは?

デフレ化風俗業界

ではここで、近年急増しているデリヘルを詳しく見ていきましょう。

デリヘルとは、デリバリーヘルスの略称です。

デリバリーとは、ピザ屋さんのように配達によって商品を届けることです。

つまりデリヘルは、風俗店の商品である風俗嬢を、お客さんのところ(お客さんの自宅やホテル)に届けてサービスをする風俗店という意味になります。

上記の通り、デリヘルが急増したことで、現代の風俗業界の中心的な存在となっています。

店舗型の風俗店と無店舗型のデリヘルの一番大きな違いは何かといえば、営業時間の違いです。

店舗型風俗店は営業時間が規制されており、基本的に0時以降は営業することができません。

デフレ化風俗業界

しかし、デリヘルは店舗型ではありませんから、24時間営業が可能となっています。

このことは、風俗嬢が希望する時間帯に働きやすくなっているということであり、そういう意味でのメリットも生まれました。

デリヘルは、その名の通りヘルスですが、ヘルスというのは本番以外のサービスを提供する風俗店につけられる名称です。

ソープランドが「ソープヘルス」ではないのも、本番行為を提供しているからです。

基本的なサービスは、お客さんのところに出向いたら、シャワーを浴び、キスから始まり、全身リップからのシックスナイン、そして手コキ・フェラチオ・素股などによって射精させるという流れとなります。

料金は、高級店ならば60分で3万円以上(10万円以上のお店も)、都市部の人気店ならば60分で2万円程度、地方の中級店ならば60分で1万5000円程度、都市部の格安店ならば60分で5000円程度となっています。

デリヘルが急増したことで、デリヘル店同士の競争が非常に激しいものとなりました。

この競争に勝ち抜いて生き残っていくためには、どうしても他のお店と差別化する必要があります。

そうなると、「うちのお店はこんなことを売りにしよう」と経営者は考えるわけで、ジャンルが細分化されていきました。

デフレ化風俗業界

その結果、アナル、巨乳、SM、ロリータ、メイド、痴女、人妻、熟女、女子高生風、コスプレ、ギャル、デブ、不細工、手コキ、足コキ、AV女優専門など、挙げてみればキリがないほどいろいろなデリヘルが誕生しました。

爆発的な稼ぎは得られないものの、特殊な性癖を持つ一部のお客さんを獲得して、それなりに稼いで生き残ろうという戦略です。

お客さんは、自分の性癖が特殊であっても、それを満足させられるデリヘルを見つけることができるようになりました。

デリヘルが増えたのにお客さんは減っている

デフレ化風俗業界

ジャンルが細分化されれば、特殊な性癖を持っているためにそれまで普通の風俗店を利用していなかったお客さんが掘り起こされます。

それによって、風俗店全体でのお客さんの数も増えていくように思えます。

しかし不思議なことに、お客さんの数は減少しています。

これはなぜなのでしょうか。

その理由は、無店舗型ゆえにお客さんが付きにくくなっているからです。

風営法改正前は、繁華街には店舗型の風俗店がたくさんあり、派手な掲示板でお客さんを誘っていました。

繁華街で仲間とお酒を飲んだ男性は、酔った勢いで「フーゾクにでも行くか!」となって風俗店を利用するケースが非常に多かったのです。

しかし、無店舗型のデリヘルは、インターネットでお店を探し、電話で予約しなければなりません。

デフレ化風俗業界

また、店舗型ではお店にふらりと入って、特に指名せずにサービスを受けることができるのに対し、デリヘルでは指名が基本となっています。

つまり、気軽に、酔っぱらってふらりとお店に入って利用することがなくなったことで、利用客が減ったのです。

このように、競争が激しいデリヘルの世界では、低価格化が進み、ジャンルも細分化されましたが、お客さんは減るという現象が起こっています。

これが、性風俗のデフレ化の実態です。

現在、60分1万円以下で利用できるデリヘルが、全体の半分以上を占めています。

性風俗店全体のお客さんが減り、またジャンルの細分化によって一店舗当たりのお客さんが減ったということは、風俗嬢が指名される機会も減るということです。

さらに低価格化しているのですから、指名されたとしても風俗嬢のバックは少なくなります。

風俗嬢が稼げなくなっている理由が、よくわかったでしょう。

 

スポンサーリンク

準備中

 

まとめ

デフレ化風俗業界

風俗のデフレ化は、不景気を理由に風俗嬢になる女性が増えたことから始まりました。

その後、デリヘルが合法化されて急増したことが、デフレ化に拍車をかけています。

さらに、デリヘルのジャンルの細分化、お客さんの減少、低価格化などが起こっており、風俗嬢はますます稼げなくなっています。

まさに、現代の風俗業界は負のスパイラルに見舞われているのです。

これから風俗嬢として働きたいと思っている女性も、このような世界に飛び込むのだということを知っておかなければなりません。

デフレ化した今でも、一般の職業と比較すればまだまだ風俗嬢は効率よく稼げる仕事であることは変わりません。

しかし、昔のように楽して稼げる仕事だと思っているならば、それは大間違いです。

デフレ化風俗業界

風俗嬢は決して楽に稼げる仕事ではないこと、それなりに稼ぎたいならば相応の努力が求められること、楽しようとすれば稼げない風俗嬢になってしまうことなどを知り、そのうえで風俗嬢になるかどうかを決めましょう。

もし、あなたが稼げる風俗嬢になるための努力を惜しまないのであれば、今でも風俗嬢は稼げる仕事です。

しかし、それができないならば・・・もうこれ以上言う必要はありませんね。

 

 

タイトルとURLをコピーしました