当サイトでは繰り返し述べていることですが、近年、風俗嬢が稼げない仕事になってきています。
裸を売りにすることで、かつては高収入が得られる仕事の代名詞にもなっていた風俗嬢ですが、今や割に合わない仕事になりつつあるのです。
特に、低価格帯の風俗店においてその傾向が顕著です。
本稿では、低価格風俗店で働く風俗嬢の収入を見てみましょう。
低価格風俗ではどれくらい稼げるの?
一口に風俗店といっても、色々なお店があります。
高級風俗店、老舗風俗店、人気風俗店、格安風俗店、激安風俗店など、色々なお店があり、料金、サービス内容、風俗嬢のクオリティなどに違いがあります。
風俗嬢は稼ぎにくくなったといわれますが、それも昔ほどは稼げなくなったという意味で、高級風俗店、老舗風俗店、人気デリヘル店などでは今でもそれなりに稼げます。
「風俗嬢は稼ぎにくくなった」というときには、多くの場合低価格帯の風俗店で働く風俗嬢を指しています。
裸を売るというリスクの高い仕事でありながら、それでも低価格帯の風俗店では稼げないという現象が起きているのです。
人気ピンクサロンの例
では、低価格帯の風俗店ではどれくらい稼ぐことができるのでしょうか。
まず、都市部の人気ピンクサロンを見てみましょう。
このようなお店でも、そこそこ可愛くなければ働くことは難しいのですが、風俗店の中では低価格帯に分類されます。
ピンクサロンは他の風俗店とは異なり、時給制がベースとなっていますから、出勤さえすれば給料はもらえるという意味では安定しています。
ちなみに、風俗業界で時給制を採用している業種はピンサロだけです。
ピンサロには、1対1でサービスを行う形態と、複数の女性が回転しながらサービスを行う形態があります。
店舗や地域によってサービス形態は異なりますが、人気ピンクサロンの時給は平均3000円くらいです。
営業時間は17~23時というお店が多いのも特徴です。
デリヘルなどとは異なり、ピンクサロンは店舗を構えて営業していますから、風営法の縛りによって長くても24時までしか営業できないのです。
このようなピンクサロンでは、風俗嬢たちはどれくらいを稼ぐことができるのでしょうか。
17時に出勤して、30分の休憩をはさんで、23時半までフルで働くとしましょう。
もちろん、休憩時間には時給は発生しません。この場合、日給は時給3000円×6時間=1万8000円となります。
ただし、ピンサロは表向きでは接待飲食業となっており、性的サービスはしていないという“建前”で営業していますから、源泉徴収を引いたり、厚生費の名目で給料が引かれるのが普通です。
源泉徴収が10%、厚生費が1000円とすれば、手取りは1万5200円になります。
頑張って月に20日間働いたならば、月給は1万5200円×20日=30万4000円となります。
ピンサロは、人気店になると行列ができる例も珍しくありません。
お客さんの数によって給料が変わればうれしいことですが、時給制なので忙しくても暇でも給料は変わりません。
忙しいお店では、息をつく間もなくお客さんからお客さんへとサービスを提供していきます。
ピンサロのサービスは比較的ソフトで、手コキやフェラチオでお客さんを短時間で抜くのですが、それにしても相手にするお客さんが多いためかなり過酷な労働となります。
また、シャワーを浴びてからプレイをするわけでもないので、衛生面にも問題があります。
実際、ピンサロは他の業種と比較して、ヘルペスや淋病といった性病をもらう確率がかなり高いといわれています。
このように、過酷で性病のリスクも高い労働でありながら、頑張っても月収30万円というのは、あまりよい条件とは言えないでしょう。
せめて性病のリスクくらいなくなればそれなりに見合う条件といえるのでしょうが、不衛生なピンサロでは性病を避ける手段がほとんどないのです。
地方ピンサロはどう?
ちなみに、地方ピンサロはもっと厳しい状況です。
地方ピンサロは都市部ピンサロよりも時給が低く、時給2000円が相場です。
となると、日給は2000円×6時間=1万2000円となります。
ここから10%の源泉徴収日と1000円の厚生費を引かれれば、日給は9800円となり、1万円を割ってしまいます。
月に20日間働いても、9800円×20日間=19万6000円となります。
このような月収は、低賃金で働いているとされる介護職などと同レベルの月収であり、ややもすれば貧困状態に陥るほどのレベルです。
地方デリヘルの例
デリヘルは、日本全国どこにでもある風俗です。
どんなに田舎の過疎地でも、近くの街から風俗嬢をデリバリーしてもらうことができるのですが、このような国は世界でも日本だけだといわれています。
全国的に見た場合、都市部は全体のごく一部で多くは地方都市なのですから、風俗店の中でも最も多いのは地方デリヘルだといっていいでしょう。
地方デリヘルでも、そこそこ可愛い容姿がなければ働けません。
わかりやすく言えば、クラスの女の子をかわいい順に並べたとき、真ん中に来るくらいの容姿です。
では、地方デリヘルで働く風俗嬢の月収はどれくらいなのでしょうか。
そこそこのルックスの女性が働く地方デリヘルの特徴は、何といっても「そんなに流行らない」ということです。
美人を集めた都市部のデリヘルならば人気店になるでしょうが、そこそこの風俗嬢を集めた地方のデリヘルが流行ることはまずありません。
しかし、地方でもデリヘル同士の競争は確実に起こっています。
風俗嬢のクオリティで勝負ができなければ、どうしても価格で競争するほかありません。
本当は60分2万円で営業するところを1万5000円に下げるのですが、そもそもお客さんの絶対数が少ないのですから、1日のうち風俗嬢につくお客さんはせいぜい2人くらいのものでしょう。
60分1万5000円の料金のうち、お店の取り分が7000円、風俗嬢の取り分が8000円としたならば、日給は8000円×2人=1万6000円です。
ピンサロのように源泉徴収や厚生費は取られませんから、これが丸々風俗嬢の手取りになります。
しかし、デリヘルにはピンサロにはないデメリットがあります。
それは、生理の期間は働けないということです。
ピンサロではなめられたりすることはなく、触られたとしてもパンツの上からということが多いため、生理中も働こうと思えば働けます。
しかし、デリヘルはアソコをいじられたり、なめられたりするものですから、生理中には働けません。
そのため、デリヘルで働く多くの風俗嬢の出勤日数は月に15日程度になるのが普通です。
すると、月収は1万6000円×15日=24万円となります。
このような25万円前後という月収は、風俗嬢における中間層の平均的な月収であり、このくらいの月収を得ている風俗嬢が最も多いと考えられます。
25万円くらいの月収と聞けば、愕然とする女性も多いことでしょう。
確かに、昔の風俗嬢は月に100万円を簡単に稼げていましたが、今や地方の低価格店では4分の1くらいしか稼げないのが普通になっているのです。
ブランド物を買う余裕などとてもありませんし、ごく普通の、それなりにつつましい一人暮らしをするのが精いっぱいになるでしょう。
人妻が秘密のアルバイトとして効率よく稼いだり、学業と両立するために女子大生が稼ぐならば悪くないですが、生活のために風俗嬢一本でやっていくためには、やや厳しいといえます。
もちろん、風俗嬢には社会保障のようなものは何もないのですから。
格安デリヘルはもっとひどいぞ
では、地方デリヘルよりもひどいとされる格安デリヘルならばどうなのでしょうか。
格安デリヘルは、とにかく料金が安いことだけを売りにしており、風俗嬢のクオリティはお客さんもそれほど期待していませんし、実際に高くはありません。
地方デリヘルよりは確実にクオリティが落ちますから、クラスの中でも「ブサイクじゃないんだけど、可愛くはないかな?」と思えるような女性と考えるとよいでしょう。
格安デリヘルは競合店も増えていますから、クオリティではそれほど勝負せず、値下げに次ぐ値下げで勝負しています。
全国チェーンのサンキューグループなどは、30分で3900円、45分で5900円という価格でサービスを提供しており、風俗嬢の取り分は30分ならば2400円、45分ならば3500円となっています。
地方デリヘルが60分で8000円だったことを考えると、格安デリヘルは30分2本でも4800円ですから、異常に安いといわざるを得ません。
また、デリヘルはお客さんのもとに派遣されるのですから、60分のうちに30分を2本こなすなどというのは不可能です。
30分や45分のサービスのたびに移動しなければならないのですから、稼ぐ効率はかなり悪いといえます。
単価が安いのに風俗店として機能している理由は、風俗業界が全体的にレベルアップしたことで、一般のお店で働くことを断られる女性が増えてきているからです。
風俗店の面接に落ちてしまった女性でも、ものすごくブサイクというのでなければ、格安デリヘルが受け皿になってくれます。
ちなみに、このような格安デリヘルでは、料金で勝負していることのほかに、無料で提供するサービスの広さでも勝負しています。
そのため、風俗嬢によっては無料でアナルファックを受け入れることもあるなど、サービスも過激化しています。
このような状況ですから、いうまでもなく収入はかなり低いです。
安いだけでは人気店にはなりえませんから、お客さんの絶対数は少なく、風俗嬢1人あたりお客さんは1日3人くらいのものでしょう。
人気のある風俗嬢でも6人くらいであるといわれています。
となると、45本コースが3本入ったときの日給は3500円×3人=1万500円となり、30分コースしか入らなかった場合には2400円×3人=7200円となります。
地方デリヘルの例と同じく月に15日の勤務をこなしたとすれば、高く見積もるために日給1万500円を適用したとしても、1万500円×15日=15万7500円となります。
このような月給ならば、もはやコンビニバイトと同じです。
時給1000円のコンビニで1日8時間、月20日間働けば、月収は16万円となります。裸になって働く風俗嬢が、条件によってはコンビニバイトと同じくらいの給料しか得られないのですから、異常事態といわざるを得ません。
稼げるのは一部の風俗嬢だけ
上記の通り、地方デリヘルのように月収25万円前後というのが風俗嬢のボリューム層といってよいでしょう。
地方ピンサロや格安デリヘルのように、それを下回る風俗嬢もいます。
このような現状の中で、月収50~100万円、あるいは100万円以上を稼ぐことができる風俗嬢は、上位ランクの風俗嬢だけです。
そのような風俗嬢は、高級デリヘル、高級ソープ、SMクラブの女王様、老舗のイメクラといった、高いクオリティが求められるお店で働いており、どの風俗嬢でも望めばそのお店で働けるというものではありません。
地方デリヘルレベルの風俗嬢が最も多く、そのラインで働いている風俗嬢は普通の生活を送るのが精いっぱいという状況なのです。
実際、近年ではシングルマザーが子供を養うために風俗嬢になるケースが増えていますが、風俗嬢になっても子供を育てることができない女性もいるといいます。
デフレ化が進行した現在のデリヘルでは、過半数の風俗嬢が60分1万円以下の格安店で働いているとされています。
また、デリヘルは移動時間がありますから、短時間で多くのお客さんをさばいていくことができないため、効率よく稼ぐのも難しい業種です。
このような状況が改善され、風俗嬢たちの収入がアップしていくためには、政府の方針によって状況の改善が求められるでしょう。
現在の規制緩和された状態では、デリヘル店は際限なく増え続けていき、価格競争が激しくなり、風俗嬢たちの稼ぎはどんどん悪くなっていきます。
もしなんらかの対策によってデリヘルの店舗数が減り、店舗単位でお客さんが増えていけば、風俗嬢たちの稼働率も高まり、適正な月収が得られるようになるはずです。しかし、そのような動きは今のところ全くありません。
生活保護水準を下回る風俗嬢も
上記の中でも最も悲惨なのが格安店(激安店といわれることもある)なのですが、このようなお店を支えている中心的な風俗嬢は、30代以上の熟女です。
人妻や熟女の人気が高まったことは、AV女優でも熟女物のジャンルが拡大したことからも明らかであり、風俗嬢の上限年齢もなくなりました。
近年、不景気や格差社会の影響で、風俗嬢に志願する女性が急激に増えています。
人妻や熟女がマニアックな部類であれば、風俗嬢に志願する女性は若い女性に限られ、増加率も今よりずっと低くなったことでしょう。
しかし、若い女性だけではなく人妻・熟女まで風俗嬢になれる時代ですから、風俗嬢の増加がハイペースで進んでいるのです。
こうなれば、需要と供給のバランスが崩れてしまうのも当然のことです。
供給にあたる風俗嬢の数が増えすぎたのですから、需要と供給の法則の通り、風俗嬢の単価はどんどん下がっています。
一日の賃金が保証されていたり、十分な給料を得て優雅な暮らしができるのは、上層の一部の風俗嬢だけです。
熟女をはじめとした格安店に勤める風俗嬢の多くは、日給1万円程度かそれ以下しか稼ぐことができず、月収にして十数万円程度の収入しかなくなっています。
普通のアルバイトと変わらない賃金でカラダを売っているのです。
拘束時間まで含めて考えれば、最低賃金の水準を下回る風俗嬢も見られるようになってきました。
介護士や保育士の定期賃金が社会問題になっていますが、風俗嬢の低賃金も深刻な問題として考えなければなりません。
生活保護レベルしか稼げない風俗嬢の例
こんなことを言うと、「いくらなんでも、カラダを売ってるんだから貧困レベルの賃金っていうのは、ちょっと話を盛ってるでしょ?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、これは本当の話です。
格安店に勤務しており、さらにそこで売れていない風俗嬢の収入はどれくらいになるのか、実際の例を見てみましょう。
売れない風俗嬢というのは、どんなに価格を下げたところで売れないものです。
30分3900円の格安風俗でも、その中で格差が生まれています。
ある風俗嬢は、10時から18時まで8時間のシフトに入るのですが、お客さんは1日に1人くらいしかつかず、2人もつけば大入りといった状態です。
1人しかつかないということは、それが45分コースのお客さんならば日給3500円ということです。
日給3500円で月収を計算してみましょう。
月に15日の出勤ならば5万2500円、月に20日出勤しても7万円、生理の期間を一週間として、その時以外すべて出勤して24日間働いたとしても、8万4000円にしかなりません。
格安店に勤める風俗嬢の多くは一人暮らしをしていますが、この金額では最低限の生活をするのも難しい状態です。
そのため、風俗店に勤務する以外に何らかのアルバイトをこなすことで月に数万円を稼ぎ、なんとか生活をしている風俗嬢もいます。
そもそも、体を売るということは何百年も前から存在するもので、生活に困った女性の最終手段と言えるものでした。
ですから、体を売る女性にはそれなりのリターンが保証された時代が長く続いていました。
しかし、生活に行き詰った女性以外にも、多くの一般女性が参入したことによって、裸の価値が簡単に認められるとういう大前提が壊れてしまったのです。
経済困難からカラダを売るようになった風俗嬢の中で、最も困難な状況に置かれているのが40歳以上の熟女です。
夫がいる女性がアルバイトとして風俗嬢をしているならば問題は少ないのですが、多くの熟女風俗嬢は未婚、バツイチ、シングルマザーなどですから、カラダを売ることで生活を支えている状況です。
そんな風俗嬢たちが競争にさらされれば、敗者になる可能性は高いといえます。
若さを失ったゆえに格安店で働き、そのなかでも競争に負けて売れない風俗嬢になってしまえば、生活保護水準を下回る収入しか得られないこともあります。
どう考えても異常事態なのです。
フェミニストに物申す
最近、女性弁護士や人権団体が風俗業界を非難することが増えています。
彼女たちの言うことを聞いて、納得している女性も多いと思いますが、考えてみれば女性弁護士というのは富裕層ですし、人権団体というのも得体がしれません。
そんな人たちがアダルトビデオや性風俗を熱心に非難しているわけですが、その非難の内容を見てみると、風俗業者が搾取しているとか、人身売買が横行しているとか、女性の人権が侵害されているといった非難です。
女性の人権のために性風俗を撲滅したい気持ちは、同じ女性としてそう思う人もいるでしょう。
しかし、彼女たちが勝利を勝ち取って性風俗業界が日本からなくなってしまったら、経済的な理由から風俗で働いている女性たちはどうなるのでしょうか。
全員、生活保護で助けてもらえるのでしょうか。
そんなことは絶対にありえません。
現実的に、普通に働いても生活が苦しい女性が多いのですから、性風俗業界がなくなったとしても女性はカラダを売らざるを得ず、売春が地下に潜るだけでしょう。
格差が拡大し、貧困状態に自己責任を問う社会なのですから、普通に働いても稼げない女性たちが富の再分配を受けるためには、カラダを売ることも必要なのです。
仮に性行為によって収入を得ることを否定するならば、最低賃金が1500円くらいになって、物価は今のまま変わらず、実質賃金が5~6万円は上昇しなければならないでしょう。
また、ベーシックインカムのような制度ができれば、カラダを売る女性はぐっと減ると思います。
そういう具体的なことは何も言わず、女性弁護士や人権団体は好き勝手に騒いでいるのですから、風俗嬢にとっても迷惑な話です。
まとめ
本稿で述べた通り、低価格風俗店では稼げない現実があります。
特に、格安店になるとひどいもので、一般のアルバイトレベルの稼ぎしか得られないということが普通に起こっています。
中には、一般のアルバイト以下しか稼げないこともあるのです。
したがって、これから風俗嬢になろうと思っている女性は、格安店で働くことはあまり考えないほうがよいでしょう。
少なくとも一般のデリヘルで働くことで、月に25万円前後の収入を得るべきで、自分はボリューム層の風俗嬢になれるかどうかを考えましょう。
一般のデリヘルで働くことを断られて格安店で働き、そこで売れっ子になればいいのですが、格安店はクオリティが高くないためお客さんが少なく、競争が激しくなっているため、売れっ子になるのは極めて困難です。
そのため、格安店でなければ働けないならば、一般の就職を検討したほうが稼げるかもしれません。
同程度の収入であるとしても、風俗嬢になれば性病や人間関係などの様々なリスクを抱えることになります。
本来、それらのリスクに見合う高収入を得られるからこそ風俗嬢になるのであって、同程度の収入ならば一般の職業に就いたほうがいいのです。
このように、風俗嬢よりも一般の仕事を選んだほうがいいケースもあるのです。
皆さんも、風俗嬢になるときにはこの辺のことをよく考えてみるべきでしょう。