風俗嬢という仕事は、常に性病リスクが付きまとう仕事です。
性病にかかってしまうと、お客さんからの評判を落としたり、お店に迷惑をかけたりして、稼げなくなる恐れがあります。
そのため、性病検査を定期的に受けることによって、健康的に働いてくことが重要なのですが、検査費用をかけたくない女性、費用をかけてもしっかり検査を受けたいなど、女性によって希望は様々です。
そこで本稿では、性病検査を受けたい女性が正しく検査機関を選ぶために、保健所と医療機関の違いについて詳しく解説していきます。
性病検査はどこで?
性病検査を受けるとき、経験のある風俗嬢ならば、
- 自宅で検査キットを使う
- 保健所で検査を受ける
- 医療機関で検査を受ける
という3つ方法について、良く知っていると思います。
検査キットは自分で、自宅でできる性病検査です。
自分で粘膜や血液を採取して検査機関に送り、結果を受け取ります。
このため、検査キットでも正確な検査は可能なのですが、自分でやるのは面倒くさい、本当に正確な検査を受けられるか不安という人もたくさんいるでしょう。
そのような人は、保健所や医療機関を利用することになります。
この両者には、それぞれ大きな違いがあり、どちらにもメリットとデメリットがあります。
この違いを知っておけば、風俗嬢として働くうえで非常に役立ちます。
保健所のメリット・デメリット
保健所には行ったことがない人も多いと思いますが、保健所には以下のようなメリットとデメリットがあります。
保健所のメリット
保健所は、地域住民の健康・衛生を支えるための公的機関です。
税金によって運営されているため、保健所では性病検査を無料で受けることができます。
また、匿名で検査を受けることができるというメリットもあります。
保健所のデメリット
しかし、保健所には以下のようなデメリットがあります。
検査が限定的
保健所で検査できる項目は限られており、HIV・梅毒・淋病・クラミジアの検査しかできません。
検査日が決められている
保健所では、性病以外でも広く医療に対応しなければならないため、性病検査に応じている日が決められており、自分の都合に合わせて検査することはできません。
定員が決められている
保健所で検査できる人数は決まっており、その日に定員オーバーとなれば検査を受けられません。
そのため、検査の指定日に事前に確認をとって行かなければ、無駄足になることがあります。
治療はできない
保健所ではあくまでも検査を行っているだけで、実際の治療はクリニックや病院を頼ることになります。
このため、保健所で検査から治療まで対応しているわけではありません。
医療機関の場合
医療機関には病院とクリニックの2種類があり、クリニックとは診療所のことです。
この違いは、病床(患者が入院できるベッド)が20以上であれば病院、20以下であればクリニックとされます。
どちらも医療機関に違いはありませんから、受けられる性病検査のシステムにも差はありません。
ただし、担当医の能力による違いはあるので、地域の医療機関で評判の良いものを調べ、評判が良ければ病院でもクリニックでもいいと考えましょう。
医療機関は、多くの人に身近な医療機関ですが、以下のようなメリット・デメリットがあります。
医療機関のメリット
保健所ではなく、医療機関を選ぶメリットには以下のようなものがあります。
検査対象が広い
医療機関で検査を受ける最大のメリットは、何といっても細かい検査を受けられることです。
保健所では、尿検査と血液検査のみ行っており、HIV・淋病・梅毒・クラミジアだけしか検査できませんが、性病の種類はその他さまざまです。
医療機関の検査では、のどの粘膜を採取する検査なども行っており、その他の性病にも対応しています。
検査を受けやすい
医療機関は、休診日以外ならば基本的にいつでも検査を受けることができ、日にちや時間の調整が簡単です。
定員もありません。
治療も行っている
医療機関では、検査と同時に治療にも対応しています。
このため、検査で異常が分かればすぐに治療を開始することができます。
予定を調整して保健所で検査を受け、異常が見つかり、さらに予定を調整して医療機関で治療を受けるとなれば、時間がかかってしまいます。
しかし、最初から医療機関で治療を受けるならば、すぐに治療を開始することができ、完治までの期間も短くて済みます。
医療機関のデメリット
しかし、医療機関には以下のようなデメリットがあります。
有料である
医療機関で検査を受けるならば、それなりに費用が掛かります。
医療機関にも公的使命はありますが、保健所が「福祉」のために運営しているのとは異なります。
あくまでも「経営」ですから、経営のために利益を求める必要があるのです。
したがって、医療機関で検査を受けるためには、それなりに費用が掛かります。
性病によって異なるものの、検査だけでも最低で3000円は掛かりますし、初診の場合には初診料も掛かります。
もちろん、検査する項目が多くなれば多くなるほど費用はかさみます。
もっとも、医療機関では専門的な医師が診察してくれるため、本人から症状を聞き取り、症状を見てみて、疑わしい病気について検査を受けられるため、むやみにたくさんの検査を受ける必要はありません。
匿名不可である
このほか、医療機関では匿名での検査に応じていません。
これは、医療機関ではカルテを管理する必要があるためです。
どちらを選ぶべき
では、保健所と医療機関はどちらを選ぶべきなのでしょうか。
両者の使い分けを見ていきましょう。
保健所を選ぶべき場合
保健所は無料・匿名で検査することができます。
風俗嬢として働く女性の中には、金銭的に複雑な事情を抱えている女性も多く、検査費用がなくて困っている女性もいるでしょう。
そのような女性でも、検査日に予定を合わせ、定員も確認してから検査を受けるならば、気軽に受けられます。
自宅で検査キットを使ったり、クリニックや病院で検査を受けるならば、検査そのものに費用が掛かります。
その上で、検査で異常が発覚すれば、治療にもお金がかかります。
たしかに、保健所での検査項目は限られていますし、治療をすぐに開始することができません。
したがって、明らかな症状がなく、定期的な検査がしたいだけであれば、保健所がおすすめです。
きちんとスケジュールを立てて行動すれば、保健所で検査するのが最も安上がりです。
万が一、何らかの性病が見つかったとしても、自覚症状がない早期の段階であれば治療も簡単ですし、やはり安く済ませることができます。
医療機関を選ぶべき場合
逆に、明らかに症状がある場合や、複数の症状がある場合には、最初から医療機関に行くべきです。
強い自覚症状があるならば、無理をして出勤してはいけません。
お客さんに性病をうつしてしまう可能性があり、そうなれば大切な指名客を失ってしまいますし、お店にクレームが入れば干されてしまう可能性もあります。
そのような場合には、できるだけ早く治療を開始するべきですから、保健所の診療日に合わせるというワンクッションを挟むのではなく、最初から医療機関に受診して、すぐに治療を開始したほうが良いでしょう。
コスト的には効率が悪いように見えますが、お客さんやお店に迷惑をかけることなく、体への負担を軽減し、できるだけ早く復帰することによって、結果的には稼ぎにつながります。
まとめ
本稿によって、保健所と医療機関のどちらを選ぶべきか、詳しくわかったことと思います。
保健所は日常的に利用し、治療の場合のみ医療機関を利用する、という使い分けができれば、無料で健康を維持することができ、治療が必要になったときだけお金をかければよいので、健康的にも金銭的にも、最もメリットがあります。
適切に使い分けることで、皆さんが風俗嬢として健康的に活躍できることを願っています。