風俗嬢とホストクラブをセットにする考え方があります。
風俗嬢はカラダを売って荒稼ぎをして、ホストに貢いでいるという考え方です。
しかし、これは本当なのでしょうか。
実は、このようなイメージは一部の風俗嬢には当てはまっています。
その結果、悲惨な結末を迎える風俗嬢が多いことを知らなければなりません。
本稿では、風俗嬢とホストの関係を解説していきます。
ホストにハマる風俗嬢は今や少数派
風俗嬢という言葉を聞いた時、あるいはキャバ嬢などにも似たことが言えるかもしれませんが、ホストというものとセットにして考える傾向がまだ残っています。
風俗で荒稼ぎをした風俗嬢や、キャバクラで荒稼ぎをしたキャバ嬢がホストにハマり、派手に遊ぶというイメージです。
確かに、バブルのころ、つまり風俗全盛期といわれる90年代ならば、多くの風俗嬢が月収100万円以上を稼いでいましたし、それをホスト遊びに費やしていた風俗嬢もたくさんいました。
しかし、今でもそんな風俗嬢が多いかというと決してそんなことはありません。
しかし、今でもホストにハマる風俗嬢は一定数存在します。
私も風俗嬢のことをいろいろと調べていくうえで、ホストがらみの話はたくさん聞いてきました。
風俗嬢として働き始めてからホストにハマった女性もいれば、逆にホストにハマって借金を作り、返済できなくなって風俗嬢になった女性もいます。
ホストにハマるといっても事情は風俗嬢によってさまざまなのです。
ホストにハマる風俗嬢
例えば、風俗嬢たちはホスト遊びについてこんな風に語ってくれました。
東京にあこがれて田舎から先輩と一緒に出てきたんです。
田舎者の発想ですけど、東京って言えば華やかなイメージがありますから、先輩と一緒にホストクラブに行ったんですね。
先輩が先にハマって、私は最初のうちは付き添ってただけだったんです。
でも、そのうちハマっちゃって。
ツケで遊んでたら、支払いまであと一週間って時に30万円もたまっちゃってた。
普通に働いても絶対稼げないから、スカウトに頼んでソープを紹介してもらいました。
ピンサロで働いてたんですけど、仲のいい同僚がホストにハマってたんです。
その子がよくホスト雑誌とか見てて、私もなんとなく興味持ったんです。
その雑誌見て、何気なく『かっこいいね』って言ったら一緒に行こうってなって。
そこからハマって、貢いでました。
多くの風俗嬢は、自分が風俗嬢であることを周りに隠しているものです。
しかし、ホスト遊びにハマっている風俗嬢は、ホストに風俗嬢であることを明かして飲むことが多いようです。
というのも、風俗嬢であることを明かすことによって、それなりに収入があるということを伝えられるからです。
ツケで遊びやすくなりますし、ホストも「この女からは稼げる」と思うため、チヤホヤしてくれるのです。
同じようにホストにハマっている普通のOLと比べれば、風俗嬢のほうがたくさん貢いでくれるため、あの手この手で気持ちよくさせて自分の手元につないでおこうとするということです。
恐ろしいホストの戦略
このことがよくわかる、ある風俗嬢の話を見てみましょう。
私が指名しているホスト、ほんとにいい人なんですよ。なるべく私にお金使わせないようにしてくれて。私がキャバクラで働いてた時、もっと稼ぎたくて風俗嬢になろうかなって相談した時も、やめろって言ってくれたの。
このような話を、ホストにハマっている風俗嬢はよくします。
しかし、実際にはこのようなやさしさはあくまでも偽りであることを知らなければなりません。
風俗嬢にたくさんのお金を使わせてしまうと、そのうちツケが払えなくなってホストに通わなくなってしまいます。
例えば、月収50万円の風俗嬢に、最初の数か月で数百万円を使わせたとします。
こうすれば、貯金や月収から、多くを搾り取ることはできるでしょう。
しかし、このような使い方をしていれば、半年と持たないはずです。
また、風俗嬢が自己破産でもして多額のツケを支払わなくなってしまえば、ホストはそのツケをお店に弁償しなければなりません。
それよりは、優しいふりをして毎月もうちょっと稼いでもらって、毎月50万円をホスト遊びに使ってもらい、それを1年続けさせたら600万円の売り上げになります。
ホストというのは、このように計算してじわじわとお金を使わせ、結果的に多くを使わせる戦略と取ることが少なくないのです。
「いくらホストといっても、血も涙もある人間だからそんなことはない」と思う人もいるかもしれません。
しかし、そのような「血も涙もある」ようなホストがいたとしても少数派でしょうし、風俗嬢はホストを警戒しておくに越したことはありません。
例えば、デリヘルの経営者からこんな話を聞いたことがあります。
以前、ホストのツケが払えなくなって面接に来た子がいました。
風俗嬢の経験が全くない子だったので、大丈夫か心配だったんですが、働けなければツケが払えないって必死でした。
それで、かわいそうになって採用したんです。
そしたら、初出勤の日に『ホストクラブの系列の風俗店で働くから働けません』っていうんですね。
その2か月後にまたその子から連絡があって、とにかく会ったんです。
当時のことを聞いてみると、なんでもホストに『ツケが払えないから風俗で働くことにした』って言ったら、『うちの系列のほうが稼ぎいいからそっちにしろ』って言われたそうです。
そしたら、その系列店がアナル専門店で、びっくりしたけど無理に働かされて、ボロボロになったってわけ。
こういう子は結構多いと思いますよ。
ホストクラブが風俗店も経営しているということに驚きかもしれませんが、今ではデリヘルは合法になって誰でも参入しやすくなっています。
ですから、ホストクラブの経営者がデリヘルを経営し、ツケが払えなくなった女性を雇って荒稼ぎするというのも納得がいく話です。
よく「風俗店は女性を性的に搾取している」なんて言われますが、それもこれも、こんなお店が本当に女性を搾取しているからなのかもしれません。
ほかに、こんな話もあります。
元ソープ嬢の話です。
ホストにハマってた当時、指名していた人が売れっ子だったんです。
お店に行ってもなかなか私のテーブルについてくれなかったので、ほかのお店に変えようと思ってインターネットで調べてたんですね。
で、ホストクラブのホームページの写真で『いいな』って思ったホストにメールを送ったら返事が来て、何度かやり取りしてるうちに外で会うことになったんです。
それで、何回かデートしてたんですけど、なかなか時間が合わないから私がお店に行くようになりました。
そのうち、彼から一緒に住もうって言われてマンションを借りました。
契約金とか家賃とか、全部私が払ったんですけど、彼は私の実家に来て両親に挨拶もしていて、『結婚しよう』って言ってたから信用してました。
ソープやっててそれなりに稼いでたし。
それから2年くらい一緒に住んでたんですけど、ある時彼がお風呂に入っているときにケータイを見ちゃったんです。
そしたら、いろんな女性と恋人みたいなメールをたくさんしてて、そこで色恋営業だったんだって気づきました。
結局、私キレちゃって、家からたたき出して関係が終わりました。
一緒に住んだ時のお金だけじゃなくて、彼のお店でイベントがあったら言ってたし、全部で2000万円くらいは使ったと思いますよ。
ひどい話ですよね。
このように、ホストの中には色恋営業を仕掛けてお金を狙うホストも多いのです。
上記の例になるともはや結婚詐欺ですが、このようなことが実際に起こっています。
風俗嬢というのは、精神的にも肉体的にも負担が大きい仕事です。
ストレスが溜まって癒しを求めたくなった時、ホストに行ってカッコいい男性がチヤホヤしてくれれば、ハマってしまうのも無理はないのかもしれません。
しかし、そんな理由があったとしても、ホストクラブにだけは近づいてはいけません。
ホストクラブ以外にもストレス発散方法はあるはずですし、よほど健全で安上がりな娯楽なんていくらでもあります。
風俗嬢を通してお金を貯め、夢を実現した風俗嬢たちも、口をそろえて「ホストには近づいたらダメ」だと言っています。
多くの風俗嬢は、経済的な理由から風俗嬢になっています。
生活のためとか、目標があってお金を貯めるために風俗嬢になっているのです。
それなのに、気が付けばホストにハマって、ホストに貢いだり、ツケを払うために働くようになってしまったのでは、本末転倒だといわざるを得ません。
節度をもってホスト遊びができるならば、それも悪くないでしょう。
しかし、それができない女性が多いからこそホストクラブが儲かっているのであって、やはり近づかないに越したことはないのです。
ホストに何千万円費やしても、ホストがあなたのものになる確率はほぼ0%です。
しかし、その何千万円というお金があれば、いろいろなことに使うことができます。
将来の可能性を広げるために使うことができます。
そうすることで素敵な女性になれば、ホストなどよりもずっと素晴らしい男性と結ばれる可能性もあります。
このように考えれば、ホスト狂いのバカらしさがよくわかるでしょう。